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LABOR PRACTICE / 雇用保険
【実務】「1週間の所定労働時間」の算定に当たっての留意事項
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| 📄 平成28年12月19日 雇用保険に未取得状態の労働者における「1週間の所定労働時間」の算定に当たっての留意事項.pdf |
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📌 本記事の要点
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雇用保険の適用要件のひとつに「1週間の所定労働時間が20時間以上」という要件があります。しかし、平成28年3月の会計検査院による実地検査において、この「1週間の所定労働時間」の考え方が労働局ごとに異なっているとの指摘を受けました。
そこで、職業安定局雇用保険課長補佐から各都道府県労働局に対し、統一的な取扱いを求める事務連絡が発出されました。本記事では、人事担当者の皆さまが押さえておくべきポイントを解説します。
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■ 本通知の核心 雇用契約書の記載と実際の勤務時間が乖離している場合、実際の勤務時間で雇用保険の適用が判断されます。 |
「1週間の所定労働時間」とは、雇用契約書等により、その者が通常の週に勤務すべきとされている時間を指します(雇用保険に関する業務取扱要領「20303」)。
雇用保険制度は、労働者が失業した場合に必要な給付を行い、再就職を促進することを目的としています。そのため、雇用実態を勘案し、原則として「適用する」という前提で解釈することが求められています。
雇用契約書等に記載された1週間の所定労働時間と実際の勤務時間が一致している場合は、契約書の記載に基づいて被保険者資格の有無を判定します。これが最もシンプルなケースです。
実務上最も問題となるのが、契約上の所定労働時間と実際の勤務時間が異なるケースです。この場合、実際の勤務時間に基づいて適用要件を判断します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 調査方法 | 事業主への聴取、タイムカード、賃金台帳等の帳簿書類の確認、必要に応じて労働者への調査 |
| 資格取得日 | 実際の勤務時間が週20時間以上(または未満)と算定した日まで遡及 |
| 遡及の上限 | 被保険者資格の取得日は、確認した日の2年前まで(業務取扱要領20502) |
| 除外期間 | 年末年始等、特定の週の勤務時間が例外的に短い場合は当該期間を除外して算定 |
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✓ 実務上のポイント 実際の勤務時間が週20時間以上の状態が概ね6か月以上継続している場合、雇用保険の適用要件を満たすものとして雇用保険が適用されます。 |
残業時間の取扱いは、特に注意が必要です。原則として、残業時間(36協定に基づく法定外労働や臨時の必要による法定内残業)は、実際の勤務時間の算定に含めません。
ただし、残業時間と所定労働時間の合計が週20時間以上となる状態が概ね6か月以上継続している場合は、常態化したものとして実際の勤務時間に含めて算定します。
さらに、法定内の所定外労働時間であっても、所定労働時間との合計が週20時間未満であっても、概ね6か月以上常態化している場合は、実際の勤務時間に含めます。
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雇用契約書等に記載の1週間の所定労働時間が週または月ごとに変動する場合は、1週または月ごとに所定労働時間を算定し、その平均時間を所定労働時間とします。
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💡 具体例 就労日が「月・水・金」「火・木」を交互に繰り返す場合(1日7時間) |
雇用契約書が締結されていない場合や、シフト制などで直前にならないと勤務時間が判明しない場合は、平均の所定労働時間を算定します。
▼ 平均の所定労働時間の算定方法
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 起算日 | 確認を行う日の直近の賃金締切日(確認日が締切日の場合はその直前の締切日) |
| 算定期間 | 雇入れ日から2年以上経過している場合は、確認日から2年以内の締切日の翌日まで |
| 資格取得日 | 平均の所定労働時間が20時間以上の場合、確認を行う日が起算日となる |
以下のような場合、雇用保険の被保険者資格を喪失します。
| 例 | 状況 | 取扱い |
|---|---|---|
| 例2 | 1日5時間・週5日勤務の契約だが、口頭で1日5時間・週3日勤務に変更 | 口頭による変更でも実際に勤務した初日に資格喪失 |
| 例3 | シフト勤務で契約書に「週20時間」と明記されているが、実際のシフトが週20時間未満 | 資格喪失を行う |
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✓ 例外:資格継続となるケース 週20時間以上の労働に復帰することを前提に、臨時的・一時的(6か月以内)に週20時間未満となる場合は、被保険者資格を継続させます。また、小学校就学までの養育期間中であることが理由の場合も同様に資格を継続します。 |
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✓ 実務チェックリスト
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本通知のポイントは、「契約書上の所定労働時間だけでなく、実際の勤務実態に基づいて雇用保険の適用を判断する」という点に尽きます。特に、パートタイマーやシフト勤務の労働者を多く雇用している企業では、定期的な確認が不可欠です。
雇用保険の未加入が発覚した場合、過去に遡って保険料の納付が必要となるほか、労働者からの信頼を損なうことにもなりかねません。早めの実態把握と対応をお勧めいたします。
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根拠法令・参考資料
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免責事項 本記事は、平成28年12月19日付事務連絡「雇用保険に未取得状態の労働者における『1週間の所定労働時間』の算定に当たっての留意事項について」を基に作成した一般的な解説記事であり、個別の事案に対する法的助言ではありません。雇用保険の適用判断は事業所の実情に応じて個別の判断が必要となるため、具体的なお手続きや判断にお迷いの際は、社会保険労務士、弁護士等の専門家にご相談されることを推奨いたします。記事中の見解は当法人の私見を含み、最終的な判断は読者ご自身の責任において行ってください。 |
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ABOUT THE AUTHOR 三重 英則 社会保険労務士法人T&M Nagoya 社員
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