トップ
事務所案内
お問合せ
労務コンテンツ一覧
サービス案内
人事労務ニュース
リーフレット
リンク先
IPO労務監査・改善
M&A労務監査
労働問題解決
高難度業務対応
就業規則作成・改定
給与監査顧問
給与計算代行
同一労働同一賃金対策
裁判例紹介・ブログ
作成日:2026/09/01
【裁判例】解雇が無効になった社員の年休は「ゼロ」ではない ― 八千代交通事件(最高裁第一小法廷 平成25年6月6日判決)が示した出勤率の数え方
裁判例解説年次有給休暇解雇・復職

解雇が無効になった社員の年休は「ゼロ」ではない
― 八千代交通事件(最高裁第一小法廷 平成25年6月6日判決)が示した出勤率の数え方


争っていた期間は1日も出勤していない。それでも年次有給休暇は発生するのか。最高裁は「発生する」と判断し、厚生労働省は1か月後に行政解釈を改めました。年5日の時季指定義務が定着した今こそ、出勤率計算の土台を確認しておきたい判決です。
おはようございます。社会保険労務士法人T&M Nagoya(名古屋市中区)の三重英則です。本日は、年次有給休暇(以下「年休」)の8割要件をめぐる最高裁判決を取り上げます。
📌 本記事の要点

最高裁は、無効な解雇によって就労を拒まれた日は、出勤日数に算入すべきものとして全労働日に含まれると判断しました(最高裁第一小法廷 平成25年6月6日判決・民集67巻5号1187頁)。上告は棄却され、労働者側の勝訴が確定しています。
会社側は「係争期間を全労働日から除くべきであり、そうすると全労働日が0日になるから8割要件は満たされない」と主張しました。最高裁はこれを退けています。
判決を受けて厚生労働省は通達(平成25年7月10日 基発0710第3号)を発出し、従来の行政解釈を改めました。現在の出勤率計算は、この通達の3点セットが土台です。
実務上の要注意点は、「出勤扱いにする」処理と「全労働日から除外する」処理は結論が異なること。給与計算ソフトの休業区分の設定を一度点検する価値があります。
1. 事案の概要 ― 2年余り就労を拒まれた末の年休請求
本件の当事者は、一般乗用旅客自動車運送事業(タクシー事業)等を営む株式会社と、同社にタクシー乗務員として雇用されていた労働者です。両者は平成17年1月21日、期間の定めのない労働契約を締結していました。
経過は次のとおりです。以下は判決が認定した事実関係に基づいています。
時期 出来事
平成17年1月21日 労働者をタクシー乗務員として雇用する旨の期間の定めのない労働契約を締結
平成19年5月16日 会社が同日をもって解雇する旨の意思表示をし、同日以降の就労を拒む
(係争中) 労働者が解雇は無効であると主張し、労働契約上の権利を有することの確認等を求める訴えを提起
平成21年8月17日 解雇は無効であるとして労働者の地位を確認する判決(前訴判決)が、同日の経過により確定
平成21年9月4日 労働者が職場に復帰。同日以降、再び就労を継続
平成21年9月13日〜15日
平成22年1月13日
平成22年2月15日
合計5日間の労働日について、年休の時季に係る請求をして就労せず
その後 会社が「請求の前年度において8割要件を満たさない」として、この5日間を欠勤として取り扱い、5日分の賃金を支払わず
ここでいう「請求の前年度」とは、本件では平成20年7月21日から平成21年7月20日までの期間です。労働者はこの1年間、会社の解雇によって就労を拒まれていたため、実際には1日も出勤していません。
2. 争点 ― 「全労働日から除く」のか、「出勤扱い」にするのか
労働基準法39条1項・2項は、雇入れの日から6か月の継続勤務期間、またはその後の各1年ごとの継続勤務期間において全労働日の8割以上出勤した労働者に対し、翌年度に所定日数の有給休暇を与えなければならないと定めています。本件では、労働者が請求の前年度においてこの成立要件を満たしているかが争われました。
会社側の主張は「分母から外す」というものだった

この事件を理解するうえで最も重要なのは、会社が主張したのは「係争期間を欠勤として分母にだけ入れる」ことではなかったという点です。

会社の上告受理申立て理由は、使用者の責めに帰すべき事由により就労することができなかった日は「全労働日」に含まれないと解すべきである、というものでした。係争期間を全労働日から除くと、請求の前年度(平成20年7月21日〜平成21年7月20日)の全労働日は0日となり、8割要件を満たしようがない――したがって年休は発生していない、という組み立てです。

この主張には当時の行政解釈という後ろ盾がありました。従来の通達には、使用者の責めに帰すべき休業日を全労働日に含めないという取扱いと、「全労働日が零となる場合の年次有給休暇」に関する記述が置かれていたのです。会社は、いわば行政解釈に沿った主張をしていたことになります。
したがって本件の対立軸は、係争期間中の日を次のどちらで処理するかにありました。
処理の方法 帰結 主張した側
分子(出勤日数)にも分母(全労働日)にも算入する 出勤率は8割を優に超え、年休は発生する 労働者側
分子にも分母にも算入しない(全労働日から除く) 前年度の全労働日が0日となり、成立要件を満たさない 会社側
3. 最高裁の判断 ― 「労働者の責めに帰すべき事由によらない不就労日」は出勤扱い
最高裁第一小法廷は平成25年6月6日、裁判官全員一致の意見で上告を棄却し、労働者の請求を認めた原審(東京高等裁判所 平成23年7月28日判決)の判断を正当として是認しました。判旨の骨格は次の3点です。
@ 8割要件の趣旨

労基法39条1項・2項における前年度の全労働日に係る出勤率が8割以上であることという年次有給休暇権の成立要件は、法の制定時の状況等を踏まえ、労働者の責めに帰すべき事由による欠勤率が特に高い者をその対象から除外する趣旨で定められたものと解される。
A 一般的な判断枠組み

この趣旨に照らすと、前年度の総暦日の中で、就業規則や労働協約等に定められた休日以外の不就労日のうち、労働者の責めに帰すべき事由によるとはいえないものは、不可抗力や使用者側に起因する経営・管理上の障害による休業日等のように当事者間の衡平等の観点から出勤日数に算入するのが相当でなく全労働日から除かれるべきものは別として、出勤率の算定に当たっては出勤日数に算入すべきものとして全労働日に含まれると解するのが相当である。
B 無効な解雇の場合へのあてはめ

無効な解雇の場合のように労働者が使用者から正当な理由なく就労を拒まれたために就労することができなかった日は、労働者の責めに帰すべき事由によるとはいえない不就労日である。そして、このような日は使用者の責めに帰すべき事由による不就労日であっても、当事者間の衡平等の観点から出勤日数に算入するのが相当でなく全労働日から除かれるべきものとはいえない。したがって、出勤日数に算入すべきものとして全労働日に含まれる。
読み落としやすい一文

Bの後半にある「使用者の責めに帰すべき事由による不就労日であっても……全労働日から除かれるべきものとはいえない」という部分が、この判決の要です。

従来の行政解釈は「使用者の責めに帰すべき事由による休業日は全労働日に含まない」という発想でした。最高裁は、使用者の責任であることが、直ちに全労働日からの除外を意味するわけではないと述べ、除外されるのは「当事者間の衡平等の観点から出勤日数に算入するのが相当でない」場合に限られるという整理を示したのです。

つまり判断の順序は、「誰の責任か」→「衡平の観点から算入が相当か」の二段構えになります。
4. 8割要件は制裁規定ではない ― 判決が述べたことと、述べていないこと
実務に落とし込むうえで押さえておきたいのは、最高裁が8割要件の性格を「労働者の責めに帰すべき事由による欠勤率が特に高い者を除外するための線引き」と位置づけた点です。
ここから導かれるのは、8割要件は労働者の非違行為に対する制裁ではないという理解です。「働いていない」という結果だけを見て機械的に欠勤として扱うのではなく、その不就労が誰の責任によるものか、そして衡平の観点から算入が相当かを問う――これが本判決の枠組みです。
本判決が述べていないこと(当法人からの注記)

年休制度一般の趣旨として「労働者の心身の疲労を回復させ、ゆとりある生活を保障する」という説明がしばしば用いられますが、本判決は8割要件の趣旨としてこの表現を用いていません。判決が挙げているのは「法の制定時の状況等を踏まえ、労働者の責めに帰すべき事由による欠勤率が特に高い者をその対象から除外する趣旨」です。

また、後述する通達は「労働者の勤怠の状況を勘案して、特に出勤率の低い者を除外する立法趣旨」という言い回しを採っており、判決と通達とで表現が完全に一致しているわけでもありません。

判決を引用して社内説明や書面を作成される場合は、判決文にない趣旨説明を判旨として引用しないようご注意ください。当法人は、裁判例の解説にあたって判決が認定・判示した範囲を超える補足を加えないことを編集方針としています。
5. 行政解釈の変更 ― 平成25年7月10日 基発0710第3号
本判決の実務上のインパクトを決定づけたのは、判決の約1か月後に厚生労働省労働基準局長から都道府県労働局長あてに発出された通達です。この通達は、昭和63年3月14日付け基発第150号・婦発第47号「労働基準法関係解釈例規について」の該当部分を改めるものでした。
区分 改定前(従来の行政解釈) 改定後(基発0710第3号)
使用者の責めに帰すべき
休業日の扱い
使用者の責めに帰すべき休業日は全労働日に含めない(分母から除外) 労働者の責めに帰すべき事由によるとはいえない不就労日は、右欄3に該当する場合を除き、出勤日数に算入すべきものとして全労働日に含める
「全労働日が零となる場合の
年次有給休暇」の記述
解釈例規として存在 削除(第2 法第39条関係<全労働日が零となる場合の年次有給休暇>を削る)
適用時期 平成25年7月10日発出
改定後の解釈例規は、次の3点で構成されています。現在の出勤率計算はこの3点セットが土台です。
@ 全労働日は「所定休日を除いた日」

年休算定の基礎となる全労働日の日数は、就業規則その他によって定められた所定休日を除いた日をいい、各労働者の職種が異なること等により異なることもあり得る。したがって、所定の休日に労働させた場合には、その日は全労働日に含まれない

実務注記:休日出勤した日を分子にも分母にも算入してしまうと、出勤率が実態からずれます。分母は所定労働日で数えるのが原則です。
A 労働者の責めに帰すべき事由によらない不就労日は出勤扱い

労働者の責めに帰すべき事由によるとはいえない不就労日は、Bに該当する場合を除き、出勤率の算定に当たっては出勤日数に算入すべきものとして全労働日に含める

通達は例として、裁判所の判決により解雇が無効と確定した場合のほか、労働委員会による救済命令を受けて会社が解雇の取消しを行った場合の解雇日から復職日までの不就労日を挙げています。判決による確定だけでなく、労働委員会の救済命令を受けた解雇取消しも明示されている点は見落とされがちです。
B ただし、衡平の観点から算入が相当でないものは全労働日から除く

労働者の責めに帰すべき事由によるとはいえない不就労日であっても、次に掲げる日のように、当事者間の衡平等の観点から出勤日数に算入するのが相当でないものは、全労働日に含まれない

(一) 不可抗力による休業日
(二) 使用者側に起因する経営、管理上の障害による休業日
(三) 正当な同盟罷業その他正当な争議行為により労務の提供が全くなされなかった日

実務注記:(三)の正当な争議行為による不就労日が挙げられていることは、労使関係の実務で見落とされがちな部分です。Aの処理(出勤扱い)とBの処理(分母から除外)は結論が異なりますので、混同しないようご注意ください。
6. 条文上「出勤したものとみなす」とされている日との区別
労基法39条10項は、次の期間について「出勤したものとみなす」と明文で定めています。
区分 対象 根拠
条文上のみなし 業務上負傷し、又は疾病にかかり療養のため休業した期間/育児・介護休業法2条1号の育児休業または同条2号の介護休業をした期間/産前産後の女性が労基法65条により休業した期間 労働基準法39条10項
通達によるみなし 年次有給休暇を取得した日 昭和22年9月13日 発基17号
判例・通達による整理 労働者の責めに帰すべき事由によらない不就労日(無効な解雇により就労を拒まれた日等) 最一小判平成25年6月6日/基発0710第3号
年休を取得した日を出勤として扱う根拠は39条10項ではなく通達である点は、意外に混同されやすいところです。本判決と基発0710第3号が扱っているのは、条文にも通達にも個別に書かれていない不就労日をどう扱うかという問題であり、上表の3層を区別しておくと顧問先へのご説明がぶれません。
7. 実務チェックポイント ― 顧問先と確認したい6項目
7-1. 解雇・雇止めが無効となって復職した社員の年休を、ゼロと計算していないか
本判決の直接の射程です。地位確認訴訟や労働審判で解雇・雇止めが無効となり、あるいは和解で復職が決まった場合、係争期間は出勤扱いで8割要件を判定することになります。通達が労働委員会の救済命令による解雇取消しにも触れている点も、あわせて押さえておきたいところです。
さらに見落とされやすいのが年休の付与日数そのものです。付与日数は継続勤務年数に応じて増えていきます(6か月で10日、1年6か月で11日……6年6か月以上で20日)。解雇が無効である以上、労働契約は係争期間中も継続していたことになりますから、復職時に「復職日から起算して6か月後に10日付与」と処理すると過小付与となるおそれがあります。この点は本判決が直接判示した事項ではありませんが、解雇無効の帰結として整理される論点です。
7-2. 「分母から外す」処理と「出勤扱いにする」処理を混同していないか
前述のとおり、基発0710第3号はA(出勤扱い)とB(全労働日から除外)を書き分けています。給与計算ソフトの年休自動計算機能をご利用の場合、休業区分ごとに「出勤扱い」「欠勤扱い」「除外」のいずれで設定されているかを一度ご点検ください。とりわけ会社都合休業を単純に「欠勤」で登録していると、出勤率が実態より低く算定され、本来発生するはずの年休が発生しない設定になっている可能性があります。
7-3. 私傷病休職・自己都合欠勤の扱いは変わっていない
誤解のないよう申し添えると、本判決は「すべての不就労日を出勤扱いにせよ」と述べたものではありません。労働者の責めに帰すべき事由による不就労(自己都合の欠勤、無断欠勤など)や私傷病による休職期間については、出勤日数に算入しない取扱いが原則です。
もっとも、私傷病休職は業務上か私傷病かで扱いが真逆になります(業務上の負傷・疾病による療養休業は39条10項で出勤みなし)。労災請求中で業務上外が未確定の事案では、年休の付与判定も暫定的なものとならざるを得ない点に留意が必要です。
7-4. 就業規則に「出勤率の計算方法」を明記する
労基法は最低基準を定めるものですから、法定を上回る取扱い(たとえば私傷病休職期間も出勤扱いとする)を就業規則で定めることは可能です。逆に、本来出勤扱いすべき日を欠勤扱いとするような法定を下回る取扱いは効力を持ちません。
実務上のトラブルの多くは、「自社ではどの日を出勤扱いにしているのか」が明文化されていないことから生じます。年休規定に、@全労働日の定義(所定休日を除く)、A出勤したものとみなす日(法定の3類型+年休取得日+自社独自の上乗せ)、B全労働日から除外する日を列挙しておくだけで、説明コストは大きく下がります。
7-5. 年5日の時季指定義務との連動
2019年4月から、年10日以上の年休が付与される労働者について、使用者には年5日を確実に取得させる義務が課されています(労基法39条7項)。違反には30万円以下の罰金が定められています(同法120条1号)。
ここで7-1の論点が効いてきます。復職者の年休付与日数を過小に計算していると、「年10日以上付与された労働者」に該当しないと誤認し、時季指定義務の対象から外してしまうおそれがあります。付与日数の誤りは、年休の未付与という問題にとどまらず、時季指定義務違反という別の法違反を連鎖的に引き起こす構造になっています。
7-6. 「解雇して争われるリスク」のコスト計算に年休を加える
解雇が無効となった場合のコストとしては、通常、係争期間中の賃金(バックペイ)が意識されます。しかし本判決を前提とすれば、係争期間中に発生していた年休も、復職後に取得を請求され得ることになります。年20日付与の社員が2年争えば、復職直後に相当日数の年休残がある状態になり得るという計算です。
もっとも、実際の残日数は年休請求権の消滅時効(労基法115条により2年)や個別事情に左右されますので、一般化はできません。「負けたときに支払うのは賃金だけではない」という視点を、解雇の適法性を検討する場面で共有しておく価値があると当法人は考えます。
8. まとめ
八千代交通事件が示したルールは、一文でまとめられます。
本判決の要点

無効な解雇の場合のように労働者が使用者から正当な理由なく就労を拒まれたために就労することができなかった日は、労基法39条1項・2項における出勤率の算定に当たり、出勤日数に算入すべきものとして全労働日に含まれる
そして基発0710第3号が、これに「全労働日は所定休日を除いた日である」「不可抗力・経営管理上の障害・正当な争議行為による不就労日は全労働日から除く」という2つの整理を加えました。この3点セットが、現在の出勤率計算の土台です。
年休の8割要件は、給与計算ソフトが自動で処理してくれる領域だからこそ、設定を一度も見直していないという事態が起こりやすい分野です。休職・休業・係争といったイレギュラーが発生したときに、そのソフトがどの区分で処理しているのかを確認できるのは、社会保険労務士の役割だと考えています。
夏季休暇の取得状況を集計するこの時期は、年休の付与実績と残日数を点検する好機でもあります。復職者・休職明けの社員の付与日数が正しく計算されているか、この機会にご確認されてはいかがでしょうか。
年休の付与日数・出勤率計算の点検、解雇・雇止めのリスク評価は当法人へ

当法人は、使用者側の労働紛争対応と就業規則の設計を専門としています。
復職者の年休付与、休業区分の設定、解雇の適法性検討まで、実務に即してご支援いたします。


▶ ご相談のお申し込みはこちら
📌 関連するサービス
労働紛争解決
解雇・雇止め・地位確認をめぐる紛争への対応をご支援します。
就業規則作成・改訂
年休規定における全労働日・出勤みなしの明文化に対応します。
休職制度設計・支援
私傷病休職と業務上災害の切り分けを含む制度設計をご支援します。
労務手続代行・監査
年休付与実績・残日数の点検を含む労務監査を実施します。
📚 根拠法令・裁判例・行政解釈/免責事項

【法令】
・労働基準法 39条1項・2項(年次有給休暇の成立要件)、39条7項(年5日の時季指定義務)、39条10項(出勤したものとみなす期間)、65条(産前産後の休業)、115条(時効)、120条1号(罰則)
・育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律 2条1号・2号

【裁判例】
・八千代交通事件(最高裁第一小法廷 平成25年6月6日判決・民集第67巻5号1187頁/平成23年(受)第2183号「年次有給休暇請求権存在確認等請求事件」。結果:棄却。原審:東京高等裁判所 平成23年7月28日判決/平成23年(ネ)第3147号)

【行政解釈】
・年次有給休暇算定の基礎となる全労働日の取扱いについて(平成25年7月10日 基発0710第3号)
・労働基準法関係解釈例規について(昭和63年3月14日 基発第150号・婦発第47号)
・昭和22年9月13日 発基17号(年次有給休暇を取得した日の出勤扱い)

【本記事の作成にあたって確認した資料】
本記事は、厚生労働省法令等データベースに掲載された基発0710第3号(別添として判決全文を収録)および裁判所ウェブサイトの裁判例情報(事件番号・判決年月日・法廷・結果・判例集登載巻号頁・原審裁判所名・原審事件番号・原審裁判年月日・判示事項・裁判要旨)により、判旨および書誌事項を確認しています。

【本記事で扱っていない事項】
・請求された5日分の賃金額および遅延損害金の具体的金額
・本判決後の下級審における射程の広がり(雇止め無効事案、自宅待機命令の事案等への適用範囲)については、個別裁判例を網羅的に確認していないため、本記事では言及していません。

【免責事項】
本記事は2026年8月17日時点の情報に基づく一般的な解説であり、個別の法的助言を構成するものではありません。年次有給休暇の付与日数の計算は、休職・休業の原因、就業規則の定め、労働契約の内容によって結論が変わります。実際の運用・紛争対応にあたっては、社会保険労務士または弁護士にご相談ください。
WRITTEN BY

三重 英則(みえ ひどのり)
社会保険労務士法人T&M Nagoya 社員
特定社会保険労務士 / 経営心理士 / 経営法曹会議賛助会員
SRP認証番号 第160175号