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「採用内定」はいつから労働契約なのか ― 大日本印刷事件(最判昭54・7・20)
内定取消しを「解約権の濫用」で無効とし、採用実務の骨格をつくったリーディングケース
2026年7月27日|社会保険労務士法人T&M Nagoya
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おはようございます。社会保険労務士法人T&M Nagoya(名古屋市中区)の三重英則です。
顧問先から受けるご相談のなかで、意外に多いのが採用内定をめぐるものです。「内定を出したが業績が悪化した。入社前だから取り消せますよね」「SNSを見たら素行が悪そうだった。まだ雇っていないのだから自由に断れるのでは」――これらのご相談に共通するのは、「まだ働き始めていないのだから、労働契約はまだ存在しない」という前提です。そしてこの前提は、法的には誤りです。その誤りを正面から否定し、以後半世紀近くにわたって日本の採用実務を規律してきたのが、今回取り上げる大日本印刷事件です。
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📌 この記事の要点
| ・採用内定通知+誓約書の提出により、就労の始期を付し解約権を留保した労働契約が成立する(=内定取消しは「採用の拒否」ではなく解約) |
| ・留保解約権を行使できるのは、内定当時に知ることができず知ることも期待できない事実を理由とし、かつ客観的に合理的・社会通念上相当と認められる場合に限られる |
| ・最高裁は同時に、内定の法的性質を一義的に論断することは困難であり、企業ごと・年度ごとの事実関係に即して判断すべきとも述べている(射程の限界) |
| ・実務の要点は「適格性の調査は内定を出す前に完了させる」という時間的な規律 |
| ・入社日が未定でも契約は成立し得る(始期は成立要件ではない)。逆に入社日だけ決めて条件を詰めない運用が最も危うい。呼称が「内々定」でも実質で判断される |
| ・契約が成立していなくても、契約締結過程の信義則違反として損害賠償責任を負う余地がある(コーセーアールイー事件) |
| ・「始期付」という性質づけは成立を前提とした附款であり、始期そのものが成立要件になるわけではない(民法135条1項は始期到来まで「履行」の請求ができないと定めるにとどまる) |
| ・2026年10月1日からは求職者等へのセクハラ防止措置が全事業主の義務となり、採用プロセス全体が法的規律の対象として一段と可視化される |
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| 事件名 |
大日本印刷事件 |
| 裁判所・判決日 |
最高裁判所第二小法廷 昭和54年7月20日判決 |
| 事件番号・掲載誌 |
昭和52(オ)94/民集33巻5号582頁(雇用関係存続確認等請求事件) |
| 結論 |
上告棄却(第一審・原審ともに労働者の請求を認容)。内定取消しは解約権の濫用にあたり無効 |
| 意義 |
採用内定の法的性質を「始期付・解約権留保付労働契約」と構成し、内定取消しの限界を示した |
| 2. 事案の背景 ― 「グルーミーな印象」という取消理由 |
事案の骨格は次のとおりです。
| 時期 |
出来事 |
| 昭和43年6月頃 |
綜合印刷業を営む会社が、滋賀大学に対し翌年3月卒業予定者の推薦を依頼して求人募集を行う |
| 昭和43年7月13日 |
大学4年生であった労働者が大学の推薦を得て応募し、筆記試験・適性検査・面接試験・身体検査を経て採用内定通知を受ける。所定の誓約書を提出 |
| 内定後 |
大学の「二社制限、先決優先主義」に従い、他社への応募を辞退 |
| 昭和43年11月頃 |
会社は労働者に対し近況報告書の提出を指示するなどしていた |
| 昭和44年2月12日 |
理由を示さずに採用内定取消しを通知。取消しの時期が遅かったため、他の相当な企業への就職も事実上不可能となった |
| 訴訟提起後 |
会社は取消理由を「グルーミー(陰気)な印象なので当初から不適格と思われたが、それを打ち消す材料が出なかった」と説明 |
労働者は、従業員たる地位を有することの確認等を求めて提訴しました。第一審・原審はいずれも請求を認容し、会社が上告したのが本件です。
争点@ 採用内定によって「労働契約」は成立しているか
会社側の立場からすれば、内定は「採用の予約」ないし事実上の期待にすぎず、契約はまだ成立していないことになります。契約が未成立であれば、取消しは「契約締結の拒絶」にすぎず、解雇権濫用法理の適用対象外となります。これに対して労働者側は、内定によってすでに労働契約は成立しており、取消しは実質的に解雇であると主張します。
争点A 成立しているとして、内定取消しはどのような場合に許されるか
仮に契約が成立しているとしても、内定には通常「一定の事由があれば採用を取り消す」という留保が付いています。この留保された解約権をどこまで行使できるのか。これが第二の争点です。本件は、「内定は契約か」という入口の問題と、「契約だとしてどこまで解約できるか」という出口の問題を、最高裁が一体として判断した事案です。
(1) 出発点 ― 「一義的に論断することは困難」
最初に押さえておくべきは、最高裁が判断の前提として採用内定の実態は多様であり、その法的性質を一義的に論断することは困難であると述べ、具体的事案ごとに、当該企業の当該年度における採用内定の事実関係に即して検討する必要があるとした点です。「内定=始期付・解約権留保付労働契約」という命題は、この事案の事実関係のもとで導かれた結論であって、あらゆる内定・内々定に自動的に当てはまる公式ではありません。ここを飛ばして一般命題として振り回すと、実務判断を誤ります。
(2) 本件内定の法的性質 ―「始期付・解約権留保付労働契約」
そのうえで最高裁は、本件の事実関係のもとで次のように整理しました。
| ・会社の募集は申込みの誘引にあたる |
| ・大学の推薦を受けて応募した行為が労働契約の申込みにあたる |
| ・これに対する会社の採用内定通知が、その申込みに対する承諾にあたる |
| ・労働者が提出した誓約書とあいまって、就労の始期を大学卒業直後とし、それまでに誓約書に記載された五項目の採用内定取消事由があれば会社が解約できることを約した解約権を留保した労働契約が成立した |
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重要なのは、最高裁が「予約」でも「期待」でもなくすでに成立した労働契約と構成した点です。ただし、@就労の始期が将来(卒業直後)に設定され、A一定の事由による解約権が会社に留保されている――という2つの修飾が付く。これが「始期付・解約権留保付労働契約」と呼ばれる法的性質です。その帰結として、内定取消しは「採用の拒否」ではなく成立済みの労働契約の解約として扱われることになります。
(3) 留保解約権を行使できる範囲
そのうえで最高裁は、留保解約権の行使が許される場合を次のように限定しました。内定取消事由は――
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@ 採用内定当時に知ることができず、また知ることが期待できないような事実であって、 A これを理由として内定を取り消すことが、解約権留保の趣旨・目的に照らして客観的に合理的と認められ、社会通念上相当として是認できるもの
――に限られる。
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この規範は、解雇権濫用法理(現在の労働契約法16条)と同じ構造をとりつつ、さらに「内定当時に知り得なかった事実」という時間的な絞りを加えたものです。つまり内定取消しは、場面によっては通常の解雇よりむしろ厳しい制約に服することになります。
(4) 本件へのあてはめ
会社が挙げた「グルーミーな印象」について、最高裁は、その印象は内定を出した当初から判明していた事情であり、会社はその段階で調査を尽くせば適格性の有無を判断できたはずである、と述べました。にもかかわらず不適格と思いながら内定を通知し、後に「打ち消す材料が出なかった」として取り消すことは、解約権留保の趣旨・目的に照らして社会通念上相当と是認できず、留保解約権の濫用にあたり無効であるとしました。ポイントは、「グルーミーな印象」が取消事由として実質的に軽いという評価にとどまらず、そもそも「内定当時に知り得た事実」であるがゆえに留保解約権の対象事由になり得ないとされた点にあります。
| 5. 判決理由をどう読むか ― 「調査を尽くすべき時期」の設定 |
当法人の見解として申し上げれば、この判決の実務的な核心は、最高裁が「適格性の調査は、内定を出す前に完了させるべきである」という時間的な規律を打ち立てた点にあります。
企業の採用実務には、しばしば「とりあえず内定を出して人数を確保し、入社までに問題があれば切ればよい」という発想が入り込みます。本判決はこの発想を正面から否定しました。内定を出すという行為は、調査を尽くしたという企業側の表明として扱われる。だからこそ、内定後に「やはり印象が悪い」と言い出しても、それは自らの調査不足を労働者に転嫁するものとして許されない、という論理です。
なお本判決は、内定取消しが一切許されないと述べたものではありません。「内定当時に知ることができず、知ることが期待できない事実」であり、かつ客観的合理性・社会通念上の相当性を備えていれば、取消しは有効となり得ます。
| 6. Q&A ― どの時点から「内定」と評価できるのか |
実務でいちばん悩ましいのは、「取消しが有効か」より手前の問題――そもそも、いつから労働契約が成立していると評価されるのかです。入社日は決まったが条件は詰めていない、条件は固まったが入社日が定まらない、どちらもまだ流動的――現場では、こうした半端な状態が普通に起きます。ここを整理しておきます。
出発点 ― 労働契約は何があれば成立するのか
労働契約法6条は、労働契約は「労働者が使用者に使用されて労働し、使用者がこれに対して賃金を支払うことについて、労働者及び使用者が合意することにより成立する」と定めています。つまり成立の核心は、@労務を提供すること Aその対価として賃金を支払うことについての合意です。書面は成立要件ではありません。
ここから2つの帰結が導かれます。第一に、入社日(始期)は労働契約の成立要件ではありません。始期は、成立した契約に付された附款にすぎません。第二に、労働条件の細目が詰まっていないことも、それ自体では成立を否定しません。労働基準法15条1項の労働条件明示義務は、成立した契約について使用者に課される義務であって、「明示しなければ契約が成立しない」というものではないからです。
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では何が分水嶺になるのか。裁判例が用いている物差しは、「労働契約に関する確定的な意思の合致」があったといえるかという一点です(コーセーアールイー事件・福岡高判平23・2・16の表現)。入社日や条件の有無は、この確定性を推認するための間接事実として働きます。ここを取り違えて「入社日が決まっていないから契約はない」と考えるのが、実務で最も多い誤解です。
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| 状況 |
契約成立の評価 |
参考となる裁判例 |
撤回した場合の主な責任 |
@ 入社日は未定 他の条件は具体的に確定 |
成立が認められやすい 始期は成立要件でない |
大日本印刷事件(本件) ※「卒業直後」という特定でも足りるとされた |
留保解約権の濫用として取消し無効(地位確認・賃金相当額) |
A 入社日は確定 他の条件は未定 |
要検討 賃金の合意の有無で分かれる |
電電公社近畿電通局事件(最判昭55・5・30) ※職種・配置・身分まで明示されていた事案 |
成立していれば取消し無効。 不成立でも信義則違反の余地 |
| B 入社日も他の条件も未定 |
成立は認めがたい いわゆる内々定の段階 |
コーセーアールイー事件(福岡高判平23・2・16) |
契約締結過程の信義則違反による不法行為(慰謝料) |
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Q@ 入社日が決まっていませんが、職種・賃金など他の労働条件は具体的に決まっています。もう内定と評価されますか。
A. 労働契約が成立していると評価される可能性が高い状況です。前述のとおり入社日は成立要件ではありません。
実は本件・大日本印刷事件も、暦日としての入社日が特定されていた事案ではありません。最高裁は「就労の始期を大学卒業直後とする」契約が成立したと認定しました。つまり、社会通念上その時期を特定できるのであれば、確定した日付は不要ということです。中途採用でも「現職の退職手続が完了し次第」といった特定で足りる場合があります。
例外があるのは、当事者間で「日程の折り合いがつかなければ白紙に戻す」という共通認識があった場合や、「入社日は追って協議」としながら実質は選考・交渉が続いていた場合です。この場合は確定的な意思の合致がないと評価される余地があります。もっとも、そう主張するには相応の裏付けが必要です。実務上は「条件が固まった以上、契約は成立している」という前提で動くのが安全と考えます。
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QA 逆に、入社日は決まっていますが、賃金その他の労働条件は詰めていません。この場合はどうなりますか。
A. @より慎重な検討が必要です。賃金は労働契約の中核要素ですから、賃金について何らの合意もない段階では「確定的な意思の合致」を認めにくくなります。
ただし、賃金額が個別に確定していなくても、就業規則・賃金規程や募集要項によって確定できる状態であれば、成立を妨げないと考えられます(労働契約法7条は、合理的な労働条件を定める就業規則を周知していた場合、就業規則で定める労働条件が契約内容となる旨を定めています)。「新卒初任給は規程どおり」という新卒一括採用は、まさにこの類型です。
参考になるのが電電公社近畿電通局事件(最高裁第二小法廷 昭和55年5月30日判決)です。同事件では、採用通知に採用の日・配置先・採用職種・身分が具体的に明示され、採用通知のほかに労働契約締結のための特段の意思表示が予定されていなかったという事実関係のもとで、労働契約の効力発生の始期を採用の日とする解約権留保付労働契約の成立が認められました。「入社日+職種・配置・身分が示され、あとは発令だけ」という段階なら、成立が認められているということです。
逆に、年俸額の提示と回答が往復している段階(中途採用のハイクラス求人で典型的です)は、まだ交渉過程にとどまると評価される余地が大きいと考えます。実務上いちばん危ういのは「入社日だけ先に押さえて、条件は後で」という運用です。企業側は「まだ何も決まっていない」と考え、応募者側は「入社日まで決まったのだから決定だ」と考える。この認識のズレが、そのまま紛争になります。
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✅ 補足:「就労の始期」と「効力発生の始期」の違い
2つの最高裁判決は、始期の性質について異なる表現を用いています。厚生労働省のリーフレットも、両判決を次のように並べて引用しています。
・大日本印刷事件:「被上告人の就労の始期を昭和44年大学卒業直後とし、それまでの間、本件誓約書記載の五項目の採用内定取消事由に基づく解約権を留保した労働契約が成立したと解する。」
・電電公社近畿電通局事件:「いわゆる採用内定の一態様として、労働契約の効力発生の始期を右採用通知に明示された昭和45年4月1日とする労働契約が成立したと解するのが相当である。」(同リーフレットは「昭和45年4月1日」に「※入社日」と注記しています)
学説上、前者は契約の効力自体は内定時に発生し就労だけが将来である「就労始期付」、後者は契約の効力そのものが入社日に発生する「効力始期付」として整理されています。この違いは、内定期間中に就業規則(服務規律・懲戒等)が適用されるかという論点に影響し得ます。実務上は、内定通知書・誓約書のどちらの構成を採るのかを意識して起案すべき箇所です。個別事案では専門家にご確認ください。
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QB 入社日も、それ以外の労働条件も決まっていません。この段階なら自由ですか。
A. 労働契約の成立は原則として認めがたい段階です。いわゆる内々定に近いといえます。
コーセーアールイー事件(福岡高等裁判所 平成23年2月16日判決/労働判例1023号82頁。第一審は福岡地裁 平成22年6月2日判決)は、内々定について、「内定までの間、企業が新卒者をできるだけ囲い込んで、他の企業に流れることを防ごうとする事実上の活動の域を出るものではない」と述べ、始期付解約権留保付労働契約の成立を否定しました。同事件では、内々定後に具体的労働条件の提示・確認や入社に向けた手続が行われていなかったこと、入社承諾書の提出は求めていたがその内容が入社の誓約や企業側の解約権留保を認めるものではなかったこと、入社前教育が行われず他社への就職活動も制限されていなかったこと、本人自身が「正式な内定ではない」と認識していたことなどが、成立を否定する事情として挙げられています。
ただし――「契約が成立していない」ことは、「自由に撤回できる」ことを意味しません。ここが最も誤解されやすい点です。次のQDをご覧ください。
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QC 書面に「内々定」と書いておけば、内定にはならないのですか。
A. なりません。呼称や書面のタイトルで結論は決まりません。
大日本印刷事件の最高裁自身が、採用内定の実態は多様であるためその法的性質を一義的に論断することは困難であり、当該企業の当該年度における採用内定の事実関係に即して検討する必要があると述べています。判断されるのは実質です。「内々定」と題していても、条件を提示し、他社の選考辞退を求め、入社前研修に参加させていれば、確定的な意思の合致があったと評価され得ます。反対に「内定通知書」と題していても、実質が選考過程にとどまるなら成立しないこともあります。書面のタイトルで守られるという発想は、捨てたほうがよいと考えます。
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QD 労働契約が成立していなければ、撤回しても責任は生じませんか。
A. 責任は生じ得ます。コーセーアールイー事件の控訴審は、労働契約の成立を否定したうえで、契約当事者は交渉を開始した時点から信頼関係に立ち、契約締結という共同目的に向かって協力関係にあるから、契約締結に至る過程は契約上の信義則の適用を受けるとし、この法理は労働契約締結過程においても異ならないと述べました。そして、労働契約締結過程における信義則違反による不法行為(民法709条)に基づく慰謝料請求を認めています。第一審は慰謝料等として100万円の支払を命じ、控訴審はこれを本件の事実関係に相応した額に変更しています。
不誠実と評価された事情は、実務上とても示唆的です。同社では、遅くとも数か月前から新卒採用の見直しが検討され、内々定を取り消す可能性が十分認識されていたにもかかわらず、その事情が人事担当者に伝えられていませんでした。そのため担当者は従前の計画どおり、内定通知書交付の日程調整の連絡を行い、そのわずか5日後、交付予定日の2日前に突然の取消通知が送られています。
つまり、責任を生んだのは「取り消したこと」そのものより社内の情報共有の欠落でした。撤回の可能性を検討している間に、現場が前のめりの連絡をしてしまう。これは中小企業でも十分に起こり得ます。採用の中止・縮小を検討し始めたら、その時点で採用担当者に共有することが、最も安価で効果的なリスク管理です。
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QE 結局、実務ではどこで線を引けばよいのですか。
A. コーセーアールイー事件の控訴審が契約不成立の根拠として挙げた事情を裏返すと、裁判所が実際に見ている事実が見えてきます。当てはまる項目が多いほど、労働契約の成立に近づくと理解してください。
| @ 具体的な労働条件(賃金・職種・勤務地等)の提示・確認を行ったか |
| A 誓約書・入社承諾書の提出を求めたか。その内容に入社の誓約や企業側の解約権留保が含まれているか |
| B 健康診断・入社書類の提出など、入社に向けた手続を求めたか |
| C 入社前教育・研修を実施したか |
| D 社内報の送付、近況報告書やレポートの提出を求めたか |
| E 他社への就職活動の中止・辞退を求めたか |
| F 本人が「まだ確定ではない」と認識していたか(この項目のみ、当てはまると成立から遠ざかる) |
このチェックリストは、厚生労働省のリーフレットが挙げる2つの具体例とも符合します。同リーフレットは、労働契約が成立しているとされた事例として、内定通知を受けた者が@他の企業の求人への応募を辞退し、A入社誓約書を提出し、B近況報告を行い、かつ企業側で採用内定通知のほかに労働契約締結のための特段の意思表示をすることが予定されていなかったケースを挙げています。反対に成立していないとされた事例としては、@企業が入社に向けた手続を行わず、A本人も入社の誓約をせず、B受け取った内定が正式なものではなく翻意される可能性があると認識していたケースを挙げ、確定的な採用の意思表示があったとはいえないとしています。
設計の指針は明快です。契約を成立させたくない段階であれば、@〜Eを求めないという一貫した運用を採ること。逆に、囲い込みたいので入社前研修も他社辞退も求めるが、法的には拘束されたくない――という都合のよい設計は、契約成立と評価されるリスクと、QDの信義則違反のリスクを同時に高めます。どちらかに寄せる決断が必要です。
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QF 「始期付」解約権留保付労働契約というのなら、始期=入社日は成立要件と考えてよいのではないですか。
A. 鋭いご指摘で、実際にこの疑問を持たれる方は多いのですが、結論としては入社日は成立要件ではないと考えます。決め手になるのは民法135条1項の文言です。
同項は「法律行為に始期を付したときは、その法律行為の履行は、期限が到来するまで、これを請求することができない」と定めています。封じられているのは履行請求だけであり、法律行為そのものは既に成立・有効であることが前提になっています。期限とは、法律行為の効力の発生・消滅や債務の履行を、将来到来することが確実な事実にかからせる附款です。附款は成立した法律行為に付け加えるものですから、「始期が成立要件」と考えると論理が循環してしまいます。始期を付す対象である労働契約が、まだ存在しないことになるからです。
労働契約の成立は、民法522条の原則どおり申込みと承諾の合致によって決まり、労働契約法6条が定める「労働し、賃金を支払うこと」についての合意がその核心です。「始期付解約権留保付」という命名は、成立を前提としたうえでの性質づけであって、成立要件の列挙ではありません。
この理解は、行政の資料とも整合します。厚生労働省のリーフレットは、採用内定によって労働契約が成立する場合には内定に際して労働条件を明示しなければならないとしたうえで、採用内定の際に具体的な就業場所や従事すべき業務等を特定できない場合には、就労開始時に想定される内容を包括的に示すこととしても差し支えないとしています。労働条件が具体的に特定できていない段階でも契約は成立し得ることが当然の前提とされており、明示義務は成立の効果として位置づけられているわけです。
もっとも、ご指摘が的を射ている面が2つあります。第一に、「効力始期付」構成のもとでは議論の余地が残ります。民法135条1項は履行請求の規律ですから、就労始期付(大日本印刷事件型)はこの条文にきれいに乗ります。しかし電電公社近畿電通局事件型では契約の効力そのものが入社日に係るため、効力発生時点が特定されていなければ契約が発動しません。厚生労働省のリーフレット(厚労省 H29.12 採用内定時に労働契約が成立する場合の労働条件明示について.pdf)が同判決の「効力発生の始期」に「※入社日」と注記しているとおり、同事件は入社日が明示されていた事案です。この類型に限れば、入社日の特定は実質的に不可欠に近いといえます。
第二に、「入社日そのもの」ではなく「始期が特定可能であること」であれば、要件性を認めてよいと考えます。期限は将来到来することが確実な事実にかからせるものですから、「大学卒業直後」「現職の退職手続完了後」は日付が未定でも不確定期限として有効です。しかし「双方が日程で合意できたら入社」という状態は到来が確実ではなく、期限ではなく条件(民法127条の停止条件)の問題になります。ここは法性質の整理が変わる分岐点です。
実務への落とし込みとしては、主張の組み立て方に直結します。会社側で「まだ成立していない」と主張する場面で、入社日の不特定を単独の柱に据えると脆いということです。「卒業直後で特定できる」「退職手続完了後で足りる」と反論されて終わります。@賃金等の中核条件について合意がないこと、A他社の選考継続を制限していないこと、B入社前の手続を求めていないこと、C本人自身が確定でないと認識していたこと――QEのチェックリストを束にして「確定的な意思の合致がない」と主張すべきです。なお、以上のうち民法135条1項の構造から導く整理の部分は当法人の見解であり、この点を明示的に判示した裁判例は確認できていません。
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✅ CHECK POINT (1) 内定通知は「契約書」と同じ重みで扱う
内定通知+誓約書の提出により労働契約が成立し得ます。内定通知書のドラフトは、労働条件通知書と同じ緊張感でチェックすべき文書です。実務では両者を別物として扱い、前者を軽く作っている企業が少なくありません。内定段階で示した条件は契約内容の一部を構成し得ますから、賃金・勤務地・職種の記載には慎重を要します。2024年4月施行の労働条件明示ルール改正で「就業場所・業務の変更の範囲」の明示が求められるようになった以上、内定段階の記載と入社時の記載の齟齬は、後日の紛争の火種になります。
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✅ CHECK POINT (2) 「調査は内定前に終える」を採用フローの原則にする
本判決の射程を実務語に翻訳すれば、「内定を出した時点で、企業は適格性の判断を済ませたものとみなされる」ということです。健康状態、資格・免許の有無、経歴の確認など、確認すべき事項は内定前の選考プロセスに組み込むべきです。なお、調査の内容自体には職業安定法5条の5(求職者等の個人情報の取扱い)や個人情報保護法による制約がかかりますので、「早く調べる」ことと「何でも調べる」ことは別問題です。
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✅ CHECK POINT (3) 内定取消事由を書面化しておく
本判決が留保解約権を誓約書に記載された取消事由と結び付けている点は重要です。誓約書や内定通知書に取消事由(卒業できなかった場合、提出書類に重大な虚偽があった場合、健康状態が著しく悪化して就労が困難となった場合、犯罪行為により起訴された場合など)を明記しておくことは有益です。ただし、書いてあれば何でも取り消せるわけではありません。書面の記載はあくまで出発点で、最終的には「内定当時に知り得なかった事実か」「客観的合理性・社会通念上の相当性があるか」という司法審査を通ります。
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✅ CHECK POINT (4) 業績悪化を理由とする内定取消しは「整理解雇」の枠組みで見る
経営状況の悪化を理由とする内定取消しは、実質的に整理解雇と同様の場面です。人員削減の必要性、回避努力、人選の合理性、手続の相当性という枠組みに照らして検討すべきであり、「まだ入社していないから」という理由で緩やかに扱われるものではないと考えます。内定者を真っ先に切ることが回避努力の観点からどう評価されるかは事案によりますが、在籍者に一切手を付けずに内定者のみを対象とする運用は、相当性の判断で厳しく見られる可能性があります。
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✅ CHECK POINT (5) 取消しの際は理由を明示する
本件では、内定取消しの通知にあたり理由が明示されませんでした。理由を示さない取消しは、それ自体が手続の相当性を欠くと評価されやすく、また後の訴訟で会社が主張を後付けしたという印象を与えます。取消しを行うのであれば、根拠となる事実と該当する取消事由を書面で明示すべきです。加えて本件では、取消しの時期が卒業直前で遅かったことが、労働者の再就職可能性を実質的に奪ったと評価されています。判断を先送りすること自体がリスクを増幅させる、ということです。
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✅ CHECK POINT (6) 内定者への情報提供・フォローを制度化する
内定から入社までの数か月は、法的には「労働契約は成立しているが就労は始まっていない」という特異な期間です。この期間の連絡・研修・課題提出などの扱いは、労働時間該当性の問題にもつながります。参加を義務付ける研修は労働時間となる余地があり、無償の課題を課す運用にはリスクがあります。内定者向けプログラムの設計は、当法人が関与すべき領域と考えています。
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| 8. 2026年10月 ― 採用プロセスが法的規律の対象になる |
この論点を今のタイミングで確認しておく実務上の理由があります。2026年(令和8年)10月1日から、改正男女雇用機会均等法に基づき「求職者等に対するセクシュアルハラスメント」の防止措置が、企業規模を問わずすべての事業主の義務となります。厚生労働省は「事業主が求職活動等における性的な言動に起因する問題に関して雇用管理上講ずべき措置等についての指針」(令和8年厚生労働省告示第52号)を策定し、2026年4月24日には施行通達も発出されています。同日には、労働施策総合推進法の改正によるカスタマーハラスメント対策の義務化も施行されます。
従来、セクハラ防止措置の対象は自社が雇用する「労働者」に限られていました。改正後は、就職活動中の学生、インターンシップ参加者、転職活動中の応募者などが保護対象に加わります。採用の入口から、方針の明確化・周知、相談体制の整備、事後の迅速・適切な対応が法的に求められるということです。内定の法的性質という古典的論点と、就活ハラスメント対策という新しい義務は、「採用プロセス全体が法的規律の対象である」という同じ地平にあります。採用フローを一度通しで点検しておく好機です。
| ・判決全文の直接確認:本記事の判旨の記述は、判例データベースの判示事項・裁判要旨および複数の解説文献の記述を突き合わせて再構成したものであり、判決文の逐語引用ではありません。 |
| ・請求額・認容額の内訳:確認できていないため記載していません。 |
| ・原審・第一審の判断内容の詳細:いずれも請求を認容したことは確認できましたが、理由付けの詳細は確認できていません。 |
| ・「グルーミーな印象」以外に会社が主張した事情の有無:確認できていません。 |
| ・誓約書に記載されていた取消事由の具体的な文言:判決文が「五項目の採用内定取消事由」としていることは厚生労働省のリーフレットの引用により確認できましたが、各項目の文言は確認できていません。 |
| ・「始期は附款であり成立要件ではない」という整理を明示的に判示した裁判例:確認できていません。QFの該当部分は当法人の見解です。 |
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大日本印刷事件が確立したのは、次の2点です。
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1. 採用内定により、就労の始期を付し解約権を留保した労働契約が成立する(ただしその判断は、企業ごと・年度ごとの事実関係に即して行われる)。
2. 留保解約権の行使は、内定当時に知ることができず知ることが期待できない事実を理由とし、かつ客観的に合理的で社会通念上相当と認められる場合に限られる。
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昭和54年の判決ですが、この枠組みは現在も生きています。むしろ、採用市場が売り手優位に転じ、内定の早期化・複数内定の常態化が進んだ現在のほうが、内定をめぐる紛争の起きやすさは増しているとも言えます。
「内定を取り消したい」というご相談を受けたとき、最初に確認すべきは「その事由は、内定を出した時点で知ることができたものではありませんか」という一点です。答えが「知ることができた」であれば、その取消しはほぼ通りません。半世紀前の最高裁判決は、いまなお採用実務の最初の関門として機能しています。
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Q1. 内定を出しただけで、本当に労働契約が成立するのですか?
大日本印刷事件では、大学推薦による応募を労働契約の申込み、内定通知をその承諾ととらえ、誓約書の提出とあいまって解約権留保付労働契約が成立したとされました。ただし最高裁は、採用内定の実態は多様であり法的性質を一義的に論断することは困難であるとも述べています。したがって「内定を出せば必ず契約成立」ではなく、通知の文言・誓約書の有無・その企業のその年度の採用手続の実態によって判断されます。とはいえ実務上は、契約が成立している前提で対応を設計するのが安全です。
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Q2. どのような場合なら内定を取り消せますか?
内定当時に知ることができず、知ることも期待できなかった事実であり、かつそれを理由に取り消すことが客観的に合理的で社会通念上相当と認められる場合に限られます。典型的には、卒業できなかった場合、募集した職務に必要な資格・免許を取得できなかった場合、提出書類に重大な虚偽があった場合などです。逆に、選考の段階で調べればわかったはずの事情は、原則として取消理由になりません。
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Q3. 業績悪化を理由に内定を取り消すことはできますか?
実質的に整理解雇と同様の場面として扱われます。人員削減の必要性、解雇回避努力、人選の合理性、手続の相当性という枠組みで検討する必要があり、「まだ入社していないから緩やかに判断される」とは考えないほうがよいと考えます。特に、在籍者に一切手を付けずに内定者のみを対象とする運用は、相当性の判断で厳しく見られる可能性があります。実施前に必ず専門家にご相談ください。
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Q4. 内定者向けの研修や課題は、労働時間になりますか?
内定期間は「労働契約は成立しているが就労は始まっていない」という特異な期間です。参加を義務付け、不参加に不利益を伴わせるような研修は、使用者の指揮命令下に置かれた時間として労働時間に該当する余地があります。任意参加とするか、労働時間として扱って賃金を支払うか、あらかじめ整理しておく必要があります。無償で課題の提出を義務付ける運用はリスクが高いと考えます。
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Q5. 2026年10月からの就活セクハラ対策は、中小企業も対象ですか?
対象です。2026年10月1日施行の改正男女雇用機会均等法に基づく求職者等へのセクシュアルハラスメント防止措置は、企業規模を問わずすべての事業主に義務付けられます。同日にはカスタマーハラスメント対策の義務化も施行されます。方針の明確化・周知、相談窓口の整備、事後対応のフロー整備が必要となりますので、採用活動を行っている企業は早めに着手されることをお勧めします。
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この記事の執筆者
三重 英則(社会保険労務士法人T&M Nagoya 社員・特定社会保険労務士・経営心理士)
経営法曹会議賛助会員。SRP認証番号第160175号。名古屋市中区を拠点に、中小企業の労務管理・労働紛争対応・IPO労務監査等を支援。労働法制の最新動向をわかりやすく解説し、経営者と共に最善の解を導くことをミッションとしています。
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出典・参考資料
・大日本印刷事件(最高裁判所第二小法廷 昭和54年7月20日判決/事件番号 昭和52(オ)94/雇用関係存続確認等請求事件/民集第33巻5号582頁)
・裁判所「裁判例検索」 https://www.courts.go.jp/hanrei/index.html (事件番号「昭和52(オ)94」で検索)
・電電公社近畿電通局事件(最高裁判所第二小法廷 昭和55年5月30日判決)※本記事では判示事項・裁判要旨の記載に依拠しており、判例集の掲載頁は確認できていないため記載していません。
・コーセーアールイー事件(福岡高等裁判所 平成23年2月16日判決/事件番号 平成22(ネ)663・平成22(ネ)878/損害賠償請求控訴事件、同附帯控訴事件/原判決変更・附帯控訴棄却/労働判例1023号82頁。第一審=福岡地方裁判所 平成22年6月2日判決/平成21年(ワ)第1737号)
・全国社会保険労務士会連合会「労働基準判例検索−全情報」ID番号08850(コーセーアールイー事件・判決理由) https://www.zenkiren.com/Portals/0/html/jinji/hannrei/shoshi/08850.html
・厚生労働省・都道府県労働局・労働基準監督署「採用内定時に労働契約が成立する場合の労働条件明示について」(平成29年12月) https://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/roudou/gyousei/dl/201712_saiyounaitei.pdf ※本記事では採用内定の法的性質・労働契約の成否および明示義務の位置づけの記述に用いています。明示すべき労働条件の項目については、2024年4月施行の改正内容を別途ご確認ください。
・労働契約法6条・7条、労働基準法15条1項、民法127条・135条1項・522条・709条・710条・1条2項
・厚生労働省「雇用における男女の均等な機会と待遇の確保のために」(求職者等セクハラ防止指針=令和8年厚生労働省告示第52号、2026年4月24日施行通達) https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyoukintou/danjokintou/index.html
・労働契約法16条、職業安定法5条の5、労働基準法施行規則5条(2024年4月施行の労働条件明示ルール改正)
・判旨および事案の細部については、複数の判例解説(労働問題.com、なるほど労働契約法ほか)の記述を突き合わせて確認しています。
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※本記事は2026年7月27日時点の情報に基づく一般的な情報提供を目的とするものであり、個別の事案に関する法的助言ではありません。採用内定の取消しの適否は、内定通知書・誓約書の内容や個別の事情により結論が変わり得ます。実際のご対応にあたっては、社会保険労務士・弁護士等の専門家にご相談ください。
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