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育児休業に関する給付は、令和4年10月の産後パパ育休(出生時育児休業)、令和7年4月の出生後休業支援給付・育児時短就業給付の創設と、この数年で種類が増え、申請手続きも複雑になってきました。そうした中で厚生労働省は、申請手続きを行いやすくするため、令和8年8月1日から事務取扱いを見直すことを公表しています。本稿では、実務を担う人事・労務担当の視点から、変更点と対応のポイントを整理します。 |
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1. 出生時育児休業給付金 ― 申告する賃金の考え方が変わります |
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1点目は、出生時育児休業給付金(産後パパ育休の給付金)を申請する際に申告する賃金についてです。申請の早期化を図るため、申告対象となる賃金の捉え方が次のとおり見直されます。 |
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対象となるのは、出生時育児休業期間(育児休業期間を含みます)を対象とした賃金です。また、出生時育児休業を分割して取得する場合は、その間の就労期間に支払日のある賃金が含まれます。「支払われた賃金」から「支払日のある賃金」へと基準が切り替わることで、賃金額の確定を待たずに申請できる場面が広がり、申請の早期化につながります。 |
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2. 出生後休業支援給付金 ― 配偶者の確認書類が広がります |
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2点目は、出生後休業支援給付金における配偶者の確認書類です。母親が申請する場合の配偶者確認書類について、父親が申請する場合と同様に、母子健康手帳の写し(出生済証明のページで、配偶者の氏名・生年月日が記載されたものに限る)を提出できるようになります。 従来は申請者の立場によって求められる確認書類の運用に差がありましたが、この見直しにより、母親・父親いずれの申請でも母子健康手帳の写しで配偶者を確認できる場面が広がります。用意する書類の負担軽減につながる変更です。 |
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3. 育児時短就業給付 ― 支給要件の確認方法が簡素化されます |
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3点目は、令和7年4月に創設された育児時短就業給付です。支給要件の確認について、次のとおり複数の簡素化が行われます。 |
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(1) 育児休業給付を受給済みなら母子健康手帳の写し等は再提出不要 |
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同一の子について既に育児休業給付を受給している場合は、育児時短就業給付の申請にあたり、改めて母子健康手帳の写し等を提出する必要はありません。同じ子について重複して確認書類を求めない取扱いです。 |
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(2) 賃金証明書の一部欄の記載省略 |
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育児休業給付に係る育児休業の終了後、同一の子について初回の育児時短就業を開始した場合であって、育児休業を開始した後、育児時短就業を開始するまでの間に賃金の支払いがないことを賃金証明書および添付書類で確認できるときは、賃金証明書のA欄・B欄およびC欄(育児休業開始前の賃金支払状況)の記載を省略することができます。 |
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(3) 週所定労働時間の計算方法の一部見直し |
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フレックスタイム制・変形労働時間制・シフト制の適用を受ける被保険者について、週所定労働時間の計算方法が一部見直されます。制度ごとの計算方法は次のとおりです。 |
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※フレックスタイム制・変形労働時間制の場合は、週所定労働時間の確認書類で上記の内容が確認できる場合に限ります。 |
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(4) 証明書様式の改訂と照合省略 |
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育児時短就業期間等に係る証明書(様式例)が改訂され、育児時短就業開始日および週所定労働時間の確認書類として提出できるようになります。あわせて、時短前後の週所定労働時間の確認書類について、賃金台帳等と同様に、照合省略対象事業主等については関係書類との照合を省略できるようになります。 |
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4. 企業に求められる対応 ― 給付実務と社内制度の整合 |
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今回の見直しは、いずれも申請事務を行いやすくする方向のものであり、対応を誤って不利益が生じる性質のものではありません。もっとも、育休・時短の給付を数多く扱う企業では、様式や記入方法の切替え時期に申請が集中しやすく、社内の運用ルールを事前に整えておくことがトラブル防止につながります。 また、給付実務の見直しは、育児・介護休業規程や社内の申請フローとも密接に関わります。給付の取扱いが変わるタイミングは、育児休業規程の記載や従業員への周知文書を点検する好機でもあります。制度周知の不足は、後日の「会社の説明が不十分だった」といった申立てを招きかねないため、規程と実務の整合をあわせて確認することをお勧めします。当法人でも、就業規則・育児介護休業規程の作成・改訂や、労務手続の代行・監査を通じて、給付実務と社内制度の両面からご支援しています。 |
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給付実務・育児介護休業規程・従業員周知まで、社会保険労務士法人T&M Nagoyaが伴走します。 |
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