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作成日:2026/11/04
【裁判例】過積載を理由とする諭旨解雇は無効、売上連動の「所定外給」も残業代の支払と認められず 運送会社に約1,690万円の支払を命じた京都地裁令和7年7月4日判決(イーテック物流事件)
裁判例解説
過積載を理由とする諭旨解雇は無効、売上連動の「所定外給」も残業代の支払と認められず
運送会社に約1,690万円の支払を命じた京都地裁令和7年7月4日判決(イーテック物流事件・控訴後和解)
2026年11月4日|社会保険労務士法人T&M Nagoya 三重 英則(特定社会保険労務士)

おはようございます。社会保険労務士法人T&M Nagoya(名古屋市中区)の三重英則です。

過積載は道路交通法に違反し、事故につながれば荷主や会社の信用を一気に失う行為です。運送会社の経営者が「過積載を繰り返す運転者は辞めてもらうしかない」と考えるのは、当然のことです。しかし、その判断を懲戒処分という形で実行するとき、違反の事実をどこまで証拠で押さえ、それまでにどれだけ指導を積み重ねてきたかが問われます。

京都地裁は2025年7月4日、2回分の荷物を1回で積み込む過積載運行と、指定された納品時刻より早い納品を理由に運転者を諭旨解雇した運送会社について、諭旨解雇と、訴訟の途中で追加した予備的な普通解雇をいずれも無効としました。あわせて、売上高に係数を掛けて算出し「割増賃金に代わるもの」として支給していた「所定外給」は残業代の支払に当たらず、かえって割増賃金の計算の基礎に含まれると判断し、解雇期間中の賃金、未払割増賃金、付加金として合計約1,690万円の支払を命じています。判決は控訴された後、和解で終了しています。本記事では、判決文に基づいて2つの論点を整理します。

📌 この記事でわかること

✓ 京都地裁は2025年7月4日、過積載運行と指定納品時刻違反を理由とする運転者の諭旨解雇について、懲戒解雇事由に該当するとしつつ、過積載の程度が明らかでなく、十分な指導監督を経ていないとして無効としたこと。訴訟の途中で追加した予備的な普通解雇も無効とされたこと

✓ 会社は過去のドライバー会議で厳重注意したと主張したが、議事録がなく、運転者が会議の大部分に出席できなかった可能性が認定され、「注意した」という主張自体が認められなかったこと

✓ 「(売上高−一定の額−高速道路代)×係数」で算出する所定外給について、売上高は労働時間と必ずしも関連せず、実際の残業の3〜4倍の額で、保障給とほぼ同額の月もあることなどから、熊本総合運輸事件の最高裁判決の基準に照らし、対価性も判別性も満たさないとされたこと

✓ 解雇期間中の賃金1259万2524円(他社収入は平均賃金の4割の限度で控除)、未払割増賃金等226万7983円、付加金205万0397円の支払が命じられ、判決確定まで月21万5872円の賃金支払も命じられたこと。判決は控訴後に和解で終了していること

重い違反ほど、証拠と指導の記録が要ります。そして「残業代に代わる手当」は、名前ではなく中身で判断されます。

1 本記事の情報源と事案の概要

本記事は、労働判例1356号(2026年9月15日号)23頁に掲載された京都地裁令和7年7月4日判決(令和3年(ワ)第1080号、第6民事部、磯邉裕子裁判官)の全文に基づいています。掲載誌には、本判決が控訴された後、和解で終了したことが示されていますが、和解の内容は記載されていません。したがって、本判決の判断は確定したものではありません。運転者の氏名は判決文でも仮名とされており、本記事でも個人を特定する記載はしません。

会社は一般貨物自動車運送事業を営む株式会社で、運転者は2017年2月に期間の定めのない雇用契約を結び、選任運転者として4トントラックで配送業務に従事していました。雇用契約書の賃金は、基本給9万3000円、運行給3万円、無事故給1万円、感謝給1万0500円の所定内賃金に、「時間外労働賃金をみなしとして支給する」時間外給3万円、「割増賃金に代わるもの」とされた所定外給、賞与に代わる月次賞与2万円で構成されていました。

時期 判決が認定した事実
2019年6月〜8月 運転者の間で荷物を融通し合って運行回数を減らす「荷物の取り合い」が行われ、過積載運行となっていたことが荷主の指摘で発覚。この運転者を含む5名全員がこれを認め、他の4名に声をかけていた1名は自主退職した。8月20日に当時の代表者も出席してドライバー会議が開かれた
2019年9月〜2020年5月 指示に反して高速道路を使ったことを隠すため、運行記録計にSDカードを挿入しないことが頻繁にあった。2020年5月17日付けで譴責処分を受け、始末書を提出した
2020年12月〜2021年1月 3回にわたり、2回分の荷物(配車表上の総重量4084.9kg、4150.6kg、5062kg)を一度に積み込んで配送し(車両の最大積載量は2850kg)、運転日報には2回に分けて積み込んだように記録した。また、午前11時以降と指定された納品先に、4回にわたり30分から1時間以上早く納品した
2021年1月16日 事情聴取と弁明の機会としての面談。運転者は過積載と早着を認めたが、反省の弁は述べなかった。この面談以降、荷物の取り合いはしていない
2021年1月30日〜31日 懲罰委員会が諭旨解雇を決定(荷物の一部を他の運転者が分担した可能性は検討されなかった)。31日付けで、3日以内に退職届を提出しなければ懲戒解雇とする諭旨解雇を通知。なお、会社は同月30日、31日の配送分として、最大積載量を超える合計2873kgの貨物をこの運転者に割り当てていた
訴訟 運転者は退職届を出さず、2021年4月に提訴。会社は2023年2月17日付けの準備書面で予備的に普通解雇の意思表示をした。京都地裁は2025年7月4日に判決。控訴後、和解で終了
2 諭旨解雇と予備的な普通解雇が無効とされた理由

裁判所は、就業規則が施錠されていないキャビネットに備え付けられ、休憩室にもつり下げられていたことから周知されていたと認め、運転者の行為が就業規則の懲戒解雇事由(所属長の指示命令に従わず回数を重ねたとき、故意に災害防止・安全衛生規定又は指示に違反したとき)に該当することも認めました。そのうえで、諭旨解雇は、退職届を出さなければ懲戒解雇になるのだから、懲戒権の濫用に当たるかは懲戒解雇と同様に判断し、その有効性は慎重に判断すべきだとしました(労働契約法15条、16条)。

無効とされた理由は、大きく2つです。第1は、違反の程度が証拠で明らかになっていなかったことです。配車表の重量からすれば相当程度の過積載が推認されるものの、実際に積んだ重量は計測されておらず、運転者は荷物の一部を他のトラックの運転者に積んでもらったと供述していました。懲罰委員会もその可能性を検討していませんでした。第2は、十分な指導監督を経ていなかったことです。会社は、2019年8月のドライバー会議で当時の代表者が厳重注意し、過積載をしないよう業務命令したと主張しましたが、運転者は出席を否定し、議事録などの客観的な証拠はなく、運転者は会議開始の7分前に、会場から車で1時間ほど離れた本社に帰社していたことが認められました。裁判所は、運転者が会議で十分な注意を受けたとは認められないとし、運転日報の操作が隠蔽目的だったとしても、十分な指導監督をしたのにさらに違反したという事情がない以上、直ちに諭旨解雇することは社会通念上相当でないとしました。

会社が訴訟の途中で追加した予備的な普通解雇も、無効とされました。裁判所はまず、諭旨解雇の意思表示に普通解雇の意思表示が含まれるとの会社の主張を、両者は性質が大きく異なり、労働者の地位を著しく不安定にするとして退けました。そのうえで、普通解雇の理由として新たに主張された速度超過(2021年1月の運行日24日すべてで制限速度を超過し、うち5日は一般道を時速90km台で走行)と運行記録の不備は認めつつ、いずれも毎日提出される運転日報から把握できた事実なのに十分な指導監督をした形跡がないこと、運行記録の不備は譴責処分の後に新たな違反がないこと、過積載と早着も2021年1月16日の面談で注意を受けた後は繰り返されていないことから、指導監督の効果がないとはいえないとして、普通解雇も無効としました。

3 「所定外給」は残業代の支払と認められなかった

賃金規程は、所定外給について「拘束時間(運転・荷役・休憩・待機)と生産性が比例しないため、生産性に基づいた数値により算出した金額を所定外手当とし、(中略)割増賃金に代わるものとして支給する」と定め、時間外労働等の割増賃金を計算した額から所定外給を差し引いた額だけを支給する仕組みでした。算定方法は会社の主張によれば「(売上高−おもてなし−高速道路代)×所定外給係数」で、係数は取引先ごとに10%から18%、この運転者は16%でしたが、係数は代表者と限られた者しか知らず、賃金規程にも定めがなく、運転者には「売上から高速代を引いた額の15%」というおおよその説明しかしていませんでした。

裁判所は、固定残業代の有効性について、熊本総合運輸事件の最高裁判決(最高裁第二小法廷令和5年3月10日判決)の基準をそのまま用いました。すなわち、割増賃金を支払ったといえるには、時間外労働等の対価として支払われていること(対価性)と、通常の労働時間の賃金に当たる部分と割増賃金に当たる部分を明確に判別できること(判別性)が必要であり、対価性は、契約書の記載のほか、使用者の説明の内容、実際の労働時間などの事情を考慮し、手当の名称や算定方法だけでなく、賃金体系全体における位置付けにも留意して判断する、というものです。

所定外給が対価性・判別性を満たさないとされた事情(判決の認定)

1 算定の根拠が労働時間と結びついていない トラックの配送では労働時間が長いほど売上が高くなるという一般的な相関はなく、係数も車格や単価という売上と関連の強い要素で設定されていた

2 想定される残業時間が現実離れしている 会社は実際の時間外労働等(約37〜47時間)の割増賃金の3〜4倍の額になると主張し、会社側証人は約160時間の時間外労働と約100時間の深夜労働に相当すると証言したが、それは1日平均約7時間の時間外労働等に当たり、現実には想定できない。認定できた時間外労働等は最長の月でも約66時間37分だった

3 保障された賃金と比べて大きすぎる 所定外給は月9万6331円〜12万9350円で、毎月保障される基本給と運行給の合計(月額約13万円、1日平均約5652円)とほぼ同額の月もあった

4 算定方法が規程になく、説明もされていない 係数は規程に定めがなく、一部の者しか知らず、運転者には詳細が説明されていなかった

これらから、所定外給には通常の労働時間の賃金の要素も含まれており、割増賃金に当たる部分を判別できないとされ、割増賃金の計算の基礎となる賃金に含められました。

同じ趣旨で支給されていたとされる「手当A」「手当C」「所定外BLS給」も、雇用契約書にも賃金規程にも記載がなく、趣旨を説明した証拠もなく、他に固定残業代として支払われる費目(時間外給と公出給)もあったことから、割増賃金の支払とは認められず、計算の基礎に含められました。一方、時間外給3万円と公出給が固定残業代として割増賃金の支払に当たることは、当事者間に争いがありませんでした。雇用契約書に「みなし」と明記した手当は認められ、規程にも契約書にもない手当は認められなかったという対比は、実務上の教訓として明快です。

なお、労働時間については、会社が乗務員点呼簿、運行記録計、運転日報に基づいて主張した時間が、一部の例外を除いて採用されました。運転者は待機時間も労働時間だと主張しましたが、運転日報で待機と休憩を区別してボタンを押していたことなどから認められていません。記録の仕組みが整っていたことは、労働時間の認定では会社に有利に働いています。

4 解雇無効で会社が負った支払の内訳

解雇が無効とされると、会社は、解雇後に働けなかった期間の賃金を支払わなければなりません(民法536条2項)。裁判所は、休業により賃金が支給されなかった月を除き、通常に勤務していた3か月の賃金の平均月額35万9786円を平均賃金とみました。運転者は解雇後に他社で働いて収入を得ていましたが、最高裁の判例(全駐労山田支部事件・最高裁第二小法廷昭和37年7月20日判決、あけぼのタクシー事件・最高裁第一小法廷昭和62年4月2日判決)に従い、平均賃金の6割(21万5872円)までは他社収入を差し引くことができず、控除は平均賃金の4割(14万3914円)が限度とされました。

項目 認容額 内容
解雇期間中の賃金 1259万2524円 2021年3月支払分から2025年3月支払分まで。他社収入がある月は月額21万5872円、ない月は月額35万9786円
判決確定までの賃金 月21万5872円 2025年4月から判決確定の日まで
未払割増賃金等 226万7983円 未払割増賃金214万8260円と、2021年2月25日までの遅延損害金11万9723円の合計
付加金 205万0397円 割増賃金の不払に正当な理由がないとして、除斥期間を経過した分を除く未払額と同額(労働基準法114条)
慰謝料 認めず 地位確認と賃金請求が認められる以上に精神的損害が生じたとは認められない

確定額の合計は1691万0904円で、これに遅延損害金と、判決確定までの月々の賃金が加わります。提訴から判決までに約4年2か月かかっており、解雇の効力を争う訴訟が長引くほど、会社が負う賃金の額は積み上がります。本判決は控訴後に和解で終了しているため、最終的な支払額は分かりません。

5 実務への示唆――運送業の懲戒と賃金設計の4つの点検

本判決を踏まえ、運送業を中心に、懲戒と賃金設計の点検項目を整理します。以下は、本件の事実関係を離れた一般的な整理です。

点検1 違反の「程度」を客観的な証拠で押さえているか

本件では、配車表の重量から過積載は推認されたものの、実際の積載重量が計測されておらず、程度が明らかでないとされました。違反を把握したら、その時点で実際の重量や時刻などを客観的な記録で確認し、本人の弁明(本件では「一部を他の運転者に積んでもらった」)があれば、その真偽を調べて記録してください。懲戒の判断をする委員会でも、本人に有利な可能性を検討した記録を残すことが重要です。

点検2 注意・指導を「誰に、いつ、何を」伝えたか、個別に記録しているか

会議での一斉の注意は、出席の確認と議事録がなければ、個々の社員に注意したことの証明になりません。運転日報や運行記録計で毎日把握できる違反(速度超過、記録の不備など)は、把握した時点で本人に個別に注意し、書面で記録してください。注意、書面による指導、軽い懲戒処分と段階を踏み、それでも改善しないという経過が、重い処分を支えます。

点検3 会社自身の配車や運用が、処分の理由と矛盾していないか

本件では、諭旨解雇を決めた日に、会社がこの運転者に最大積載量を超える貨物を割り当てていたことが認定されています(判決はこの事実を判断理由として明示してはいません)。社員の違反を理由に処分するなら、会社の配車、指示、黙認の実態が同じ違反を招いていないかを先に点検してください。運転者の間で荷物の融通が慣行になっていたような場合は、個人の処分より先に運用の是正が必要です。

点検4 「割増賃金に代わる手当」の算定方法を、規程に定め、説明し、実態と照合しているか

歩合給や売上連動の手当を残業代として扱う設計は、運送業で広く見られます。しかし熊本総合運輸事件の最高裁判決と本判決の基準では、名称や規程の文言ではなく、算定方法が労働時間と結びついているか、想定する残業時間が実態とかけ離れていないか、保障給との比較で通常の賃金の性質を持っていないかが審査されます。算定方法を賃金規程に明記し、雇用契約書と説明で本人に示し、実際の残業時間と手当の額を定期的に照合してください。規程にも契約書にもない手当を残業代として扱うことはできないと考えるべきです。

6 当法人の視点

運送会社から問題のある運転者への対応について相談を受けたとき、当法人がまず確認するのは、「その違反について、本人に個別に、記録に残る形で注意したことがあるか」と、「残業代の支払として扱っている手当が、規程と契約書に算定方法まで書かれているか」の2点です。本件では、この2つがそろって欠けていたために、解雇の無効と割増賃金の不払が同時に認定され、支払額が大きく膨らみました。

当法人の見解

当法人は、本判決の実務上の意義を2つに見ています。1つは、安全に関わる重大な違反であっても、程度の立証と個別の指導監督の積み重ねがなければ、諭旨解雇は無効になり得ることを示した点です。もう1つは、熊本総合運輸事件の最高裁判決の基準を、売上連動の手当に具体的に当てはめ、想定残業時間の非現実性や保障給との比較といった判断の手がかりを示した点です。ただし、本判決は地裁判決で、控訴後に和解で終了しているため、上級審の判断を経たものではありません。

反対の見方もあります。使用者側からは、過積載は道路交通法違反であり、運転者が3回にわたり日報を操作して隠し、過去にも荷物の取り合いで過積載に関わっていた以上、改めての指導を待つまでもなく、運送事業者として雇用を継続できないという主張があり得ます。当法人も、過積載の危険性と運転日報の操作の悪質さは軽視すべきではないと考えます。ただ、裁判所が問題にしたのは違反の軽重ではなく、その程度を証拠で示せなかったこと、過去の注意を個別に示せなかったことでした。重大な違反ほど、会社は処分の前に証拠と経過を固める必要があります。また、所定外給については、売上連動の手当が運転者の働く意欲を高めるという設計上の利点を否定するものではなく、残業代の支払として扱うことに無理があるとされたものと理解すべきです。

簡易な確かめ方を1つ挙げます。残業代として扱っている手当ごとに、直近12か月の各月について、その手当の額を割増賃金の単価で割り戻して「何時間分の残業に相当するか」を計算し、実際の残業時間と並べてください。相当時間が実際の時間を大きく上回る月が続く手当は、本判決の基準では残業代の支払と認められない可能性が高いと考えられます。

まとめ

京都地裁は2025年7月4日、過積載運行と指定納品時刻違反を理由とする運転者の諭旨解雇を、違反の程度が明らかでなく十分な指導監督を経ていないとして無効とし、訴訟の途中で追加した予備的な普通解雇も無効としました。売上高に係数を掛けて算出する所定外給は、熊本総合運輸事件の最高裁判決の基準に照らし対価性も判別性も満たさないとされ、割増賃金の計算の基礎に含められました。会社には合計約1,690万円と判決確定までの賃金の支払が命じられ、判決は控訴後に和解で終了しています。

当法人は「経営者と共に歩き、最善の解を導き出す」ことを使命としています。安全を守るための厳しい対応と、その対応を法的に支える記録と手順は、両立させることができます。賃金制度もまた、社員の意欲を引き出す設計と、残業代の支払として認められる設計を両立させる必要があります。賃金規程と固定残業代の設計、懲戒規定の見直しについては就業規則作成・改定支援、解雇や懲戒をめぐる紛争の予防と対応については労働紛争解決支援のページもご覧ください。

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【根拠法令】

労働契約法7条、15条(懲戒)、16条(解雇)/労働基準法12条(平均賃金)、37条(時間外、休日及び深夜の割増賃金)、114条(付加金の支払)/民法536条2項(債務者の危険負担等)/道路交通法57条1項(乗車又は積載の制限等)

【参考判例】

本件:イーテック物流事件・京都地方裁判所令和7年7月4日判決(令和3年(ワ)第1080号、労働判例1356号23頁)、控訴後和解/熊本総合運輸事件・最高裁判所第二小法廷令和5年3月10日判決/国労札幌支部事件・最高裁判所第三小法廷昭和54年10月30日判決(民集33巻6号647頁)/全駐労山田支部事件・最高裁判所第二小法廷昭和37年7月20日判決(民集16巻8号1656頁)/あけぼのタクシー事件・最高裁判所第一小法廷昭和62年4月2日判決

【出典・参考資料】

労働判例1356号(2026年9月15日号)23頁〜46頁

【免責事項】

本記事は2026年10月時点の情報に基づく一般的な解説であり、個別の法的助言を構成するものではありません。本件判決は判例誌に掲載された全文に基づいています。判決にない事実や当事者の心情を補ってはいません。本判決は地方裁判所の判決であり、控訴後に和解で終了しているため、上級審の判断を経ておらず、和解の内容も不明です。具体的な事案については、弁護士・社会保険労務士等の専門家にご相談ください。

なお、紛争性のある事案の交渉代理および訴訟代理は、弁護士法72条により社会保険労務士の業務範囲外です(特定社会保険労務士による個別労働関係紛争のあっせん代理等の法定の例外を除きます)。解雇の効力が争われている事案や未払賃金の請求を受けている事案は、弁護士にご相談ください。当法人は、賃金規程と固定残業代の設計、懲戒規定と指導記録の整備、懲戒手続の設計を支援し、紛争化した局面では提携する弁護士と連携して対応いたします。

この記事を書いた人

三重 英則(HIDENORI MIE)

社会保険労務士法人T&M Nagoya 社員(特定社会保険労務士)

特定社会保険労務士/経営心理士/経営法曹会議賛助会員(SRP認証番号第160175号)

法律事務所で約7年間、使用者側・労働者側双方の労働紛争を経験。年間350件以上の相談に対応し、20年以上にわたる紛争解決の実績を持つ。IPO労務監査、M&A労務デューデリジェンス、団体交渉対応など高難度案件を専門とし、「経営者と共に歩き続ける」伴走型の支援を提供している。