| 裁判例解説 |
看護学校に通った5年間は「勤続」か 退職金を全額認めた大阪高裁令和8年4月22日判決(医療法人以和貴会事件・確定)と、退職金規程の「除外期間」と「減額条項」の書き方 |
| 2026年10月28日|社会保険労務士法人T&M Nagoya 三重 英則(特定社会保険労務士) |
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おはようございます。社会保険労務士法人T&M Nagoya(名古屋市中区)の三重英則です。
医療機関では、看護師を確保するために、職員の看護学校への修学を支援する制度を設けていることがあります。その職員が卒業後に退職したとき、学校に通っていた期間を退職金の勤続年数に数えるのか。さらに、育児休業中に無断でアルバイトをしていたことが分かった場合、退職金を減らすことはできるのか。
大阪高裁は2026年4月22日、この2つが争われた病院の退職金請求事件で、病院側の控訴を棄却し、通学期間5年を含む勤続11年1か月で計算した退職金173万8,809円の全額の支払を命じた一審判決を維持しました。判決は確定しています。結論を分けたのは、事案の評価というより、退職金規程の条文がどこに何を書いていたかでした。本記事では、判決文に基づいてその読み方を整理し、退職金規程と修学支援制度の点検項目を考えます。
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| 📌 この記事でわかること |
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✓ 大阪高裁は2026年4月22日、看護学校の通学期間5年を含む勤続11年1か月で計算した退職金173万8,809円の支払を命じた大阪地裁判決(2025年9月26日)を維持し、判決は確定したこと
✓ 就業規則に「病院が業務上必要と認めた場合には、看護等の専門学校に通学させる」との定めがあり、職員は通学中も授業後や休校日に病院で働いていたことから、通学期間は勤続年数から除かれる「自己の事由による欠勤」に当たらないとされたこと
✓ 「看護学校の修学期間は勤続期間計算より除外する」との条文は、割増支給の条文のただし書にしか置かれていなかったため、通常の退職金の計算には及ばないとされたこと
✓ 育児休業中の無断の副業は懲戒解雇事由に当たるとされたが、規程には懲戒解雇者を除く以外に不支給・減額の条項がなく、病院も懲戒処分をしていなかったことなどから、退職金の不支給・減額は認められなかったこと
退職金は規程の文言どおりに計算されます。除外したい期間も、減額したい場面も、書いていなければ使えません。
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| 1 本記事の情報源と事案の概要 |
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本記事は、労働判例1352号(2026年7月1日号)に掲載された大阪高裁令和8年4月22日判決(令和7年(ネ)第2209号、第2民事部、谷口安史裁判長、同号77頁)と、その原審である大阪地裁令和7年9月26日判決(令和5年(ワ)第10254号、同号81頁)の全文に基づいています。掲載誌には、控訴審判決が確定したことが示されています。判決文では職員の氏名は仮名で記載されており、本記事でも個人を特定する記載はしません。判決が認定した事実関係は次のとおりです。
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| 項目 |
判決が認定した内容 |
| 当事者 |
病院を運営する医療法人と、2011年3月2日から同病院で看護師等として勤務した職員 |
| 就業規則(教育) |
「病院が業務上必要と認めた場合には、看護等の専門学校に通学させる。本制度により入学した職員が在学期間中の奨学金等については、病院と職員は個別の奨学金契約を結ぶものとする」 |
| 通学 |
病院と奨学金契約を結び、2012年4月から2014年3月まで准看護科に、2015年3月にも奨学金契約を結び、同年4月から2018年3月まで看護科に通学した(計5年)。通学中も、授業後の時間帯や授業がない日に病院で働いていた |
| 育児休業と退職 |
2021年9月16日から2022年3月15日まで育児休業を取得し、同年4月15日に退職。育児休業中に病院に無断でアルバイトをしたことは争いがない。病院は2021年12月ごろにはこれを把握していたが、懲戒処分はしていない |
| 退職時のやり取り |
病院は2022年3月5日ごろ、奨学金189万円の返還を求めるとともに、退職金から差し引いて支払うことも可能だと伝えた |
| 双方の計算 |
退職金は「退職時の退職金算定基準額×勤続年数」。算定基準額は15万6,885円。職員は通学期間を含む11年1か月で173万8,809円を、病院は通学期間を除く6年1か月で95万4,384円と主張し、さらに無断副業を理由とする不支給・減額も主張した |
| 判決 |
大阪地裁(2025年9月26日)が173万8,809円の支払を命じ、大阪高裁(2026年4月22日)が病院の控訴を棄却。確定 |
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病院の給与規程の退職金に関する条文は、判決に別紙として掲載されています。結論に関係する部分は次のとおりです。
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給与規程「退職金」の主な条文(判決別紙から)
24条 退職金は、次の各項の一に該当する者に支給する。⑴勤続期間満3年以上の退職者(ただし、自己の事由による欠勤および休職者のその期間は、退職金基準計算期間より除外する)、⑵死去による退職者、⑶定年退職者、⑷懲戒解雇以外で解雇された者
25条 退職金算定基準は、退職時の退職金算定基準額に勤続年数を乗じた額とする。
26条 勤続期間満10年以上を経過した職員(非常勤者を除く)は、勤務成績等を勘案し、理事長の決裁により退職金を割増支給する場合がある。ただし、上記退職金基準計算期間において在職中の看護学校の修学期間は、勤続期間計算より除外する。
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| 2 通学期間は「自己の事由による欠勤」か(争点1) |
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病院は、看護学校への通学は職員本人の希望によるもので、就業規則に基づくものではないから、24条⑴ただし書の「自己の事由による欠勤」に当たり、5年間は勤続年数から除くべきだと主張しました。
裁判所はこれを退けました。理由は2つです。第1に、職員は病院と奨学金契約を結んで通学しており、通学は就業規則の「病院が業務上必要と認めた場合には、看護等の専門学校に通学させる」との定めに基づくものと認められる。病院が業務上必要と認めて通学させた期間が、職員の都合による欠勤に当たるはずがない、という判断です。通学は就業規則に基づくものではないとの病院の主張は、不自然・不合理であるとされました。第2に、職員は通学中も、授業後の時間帯や授業がない日に病院で働いていた。この点からも、通学期間を欠勤と見ることはできないとされました。
病院は控訴審で、通学期間を退職金の算定期間に含めない旨の合意が職員との間で成立していたとも主張しましたが、裁判所は、それを認めるに足りる的確な証拠はないとしました。
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| 3 割増支給の条文のただし書は、通常の退職金には及ばない |
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病院の給与規程には、「看護学校の修学期間は、勤続期間計算より除外する」という文言そのものがありました。ところが、それは26条、すなわち勤続10年以上の職員に理事長の決裁で退職金を割増支給する場合の条文のただし書に置かれていました。
病院は控訴審で、26条ただし書は、割増支給の場合にも修学期間が除外されることを確認的に定めたもので、通常の退職金の計算にも当然に及ぶと主張しました。大阪高裁は、26条は割増支給の場合の規定であり、そのただし書が通常の退職金の勤続期間の計算方法まで含めた確認規定だと解するのは文理上無理があるとしました。そして、支給対象者を定める24条や、算定基準を定める25条に同じようなただし書がないことからすれば、修学期間を通常の退職金の勤続期間から除くことはできないと判断しました。
規程を作った側から見れば、「修学期間は除く」という考え方は規程に書いてあったのだから、と言いたくなるかもしれません。しかし裁判所は、その文言が置かれた条文の範囲でしか効力を認めませんでした。除外期間は、それを適用したい計算の条文に書いてはじめて使えるということです。
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| 4 無断の副業があっても、退職金は減らせなかった(争点2) |
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病院は、職員が育児休業中に無断で副業をしていたことを理由に、退職金の不支給又は減額も主張しました。裁判所は、2つの段階で検討しています。
第1は、規程に基づいて不支給・減額できるかです。病院は、24条⑷が「懲戒解雇以外で解雇された者」に支給すると定めていることから、懲戒解雇に相当する事由があれば不支給、それ以外の懲戒事由があれば減額という趣旨だと主張しました。大阪高裁は、24条⑷は懲戒解雇以外で解雇された者に退職金を支給すると定めているにすぎず、それ以外のことは何も定めていないとして、病院の解釈は文理に反すると退けました。一審も、規程は懲戒解雇された者や特別職員・嘱託・顧問・パートタイマーを支給対象から除いているだけで、それ以外に不支給条項も減額条項も定めていないから、懲戒解雇されていない職員の退職金を規程によって不支給・減額にすることはできないとしています。
第2は、規程に条項がなくても、退職金の請求が権利の濫用に当たるかです。裁判所は、不支給条項に当たる事実がない場合でも、勤続の功を抹消又は減殺する程度にまで著しく信義に反する行為があれば、退職金請求の全部又は一部が権利の濫用に当たる場合があるという枠組みを示しました。そのうえで、無断の副業は就業規則の懲戒解雇事由(許可なく他に就職したとき)に当たり、育児休業給付金の不支給・減額事由に当たる可能性も否定できないとしつつ、病院は2021年12月ごろには副業を把握しながら懲戒処分をしておらず、退職時には奨学金を退職金から差し引いて支払うことも可能だと伝えていたことから、病院自身が重大なものと評価していなかったと推認できるとしました。結論として、勤続の功を抹消又は減殺するほど著しく信義に反するとはいえないとして、権利濫用を否定しています。なお、病院は副業が月140時間程度に及んでいたと主張しましたが、裁判所はこれを認めるに足りる証拠はないとしています。
退職金の不支給・減額について、規程の条項があっても、勤続の功を抹消又は減殺するほどの著しい背信行為が必要とする考え方は、小田急電鉄(退職金請求)事件(東京高裁平成15年12月11日判決)など多くの裁判例で示されてきたものです。本件は、その前段階で、そもそも規程に条項がなかったこと、そして病院自身の当時の対応が、後からの主張を弱めたことが特徴です。
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| 病院の主張 |
裁判所の判断 |
規程や運用で足りなかったもの |
| 通学は本人の希望で「自己の事由による欠勤」 |
就業規則の「業務上必要と認めた場合に通学させる」に基づく通学で、通学中も就労していたから欠勤に当たらない |
修学期間の扱いを、就業規則の修学制度の条文や奨学金契約で定めていなかった |
| 26条ただし書は通常の退職金にも及ぶ確認規定 |
割増支給の条文のただし書で、文理上無理がある。24条・25条には同様のただし書がない |
除外期間を、通常の退職金の算定の条文に書いていなかった |
| 修学期間を含めない合意があった |
認めるに足りる的確な証拠がない |
合意を書面で残していなかった |
| 24条⑷は懲戒事由による不支給・減額の趣旨 |
懲戒解雇以外で解雇された者に支給すると定めるにすぎず、文理に反する |
不支給条項・減額条項がなかった |
| 無断副業を理由とする退職金請求は権利濫用 |
懲戒解雇事由には当たるが、勤続の功を抹消・減殺するほどの著しい背信とはいえない |
把握した時点で懲戒処分などの対応をしていなかった |
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| 5 実務への示唆――退職金規程と修学支援制度の点検 |
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以下は、本件の事実関係を離れて、一般的な実務として整理したものです。
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点検1 勤続年数から除く期間を、通常の退職金を計算する条文に書いているか
休職期間、育児・介護休業期間、修学期間、出向期間など、勤続年数の扱いを迷う期間を一覧にし、それぞれを含めるのか除くのかを、退職金の算定基準を定める条文(又は勤続年数の計算方法を定める独立の条文)に明記してください。割増支給や功労加算の条文にだけ書いた除外は、通常の退職金には及ばないと考えるべきです。なお、育児休業などの法定の休業については、勤続年数の扱いが法令や指針との関係で問題になることがあるため、定め方は個別に確認してください。
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点検2 修学支援制度で、通学期間の扱いを規程と個別の契約で定めているか
会社や法人が「業務上必要と認めて通学させる」と定めている以上、通学期間は業務に関連する期間と評価されます。通学期間を勤続年数から除きたいのであれば、修学制度の条文と退職金の条文の双方にその旨を書き、通学開始時の契約書にも明記して署名を得てください。本件では、合意があったとの主張が証拠不足で退けられました。また、奨学金の返還を退職と結び付ける定めは、労働基準法16条(賠償予定の禁止)との関係が別に問題になり得るため、制度設計の段階で確認が必要です。
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点検3 退職金の不支給条項と減額条項を定めているか
「懲戒解雇された者には支給しない」という定めだけでは、懲戒解雇していない者の退職金を減らす根拠にはなりません。懲戒解雇に相当する事由が退職後に判明した場合、諭旨退職の場合、在職中の重大な背信行為があった場合などについて、不支給・減額・返還の条項を置くかどうかを検討してください。ただし、条項を置いても、適用が認められるのは勤続の功を抹消又は減殺するほどの著しい背信行為がある場合に限られると考えられるため、条項は必要条件であって十分条件ではありません。
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点検4 問題行為を把握したとき、その時点で対応し記録しているか
本件で病院は、副業を把握してから退職まで約4か月あったのに懲戒処分をせず、退職時には退職金と奨学金の相殺まで提案していました。裁判所は、そこから病院自身が重大と評価していなかったと推認しています。問題行為を把握したら、事実を確認し、指導や懲戒の要否を判断して記録を残してください。退職のときになって初めて問題にしても、それまでの対応が会社の評価として読まれます。
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| 6 当法人の視点 |
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退職金規程の点検を頼まれたとき、当法人がまず行うのは、実在の職員の経歴を1人選び、規程だけを見て退職金を計算してみることです。休職、育児休業、出向、学校への通学といった経歴を持つ職員について、規程の文言だけで答えが一つに決まるかを確かめます。答えが割れる箇所が、紛争になる箇所です。
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当法人の見解
当法人は、本判決の実務上の意義を、退職金規程は作った側の意図ではなく、条文の置き場所と文言で読まれることを、確定判決として改めて示した点に見ています。病院の規程には「修学期間は除外する」という考え方自体はありました。しかし、それを割増支給の条文に置いたために、通常の退職金には使えませんでした。不支給・減額についても、懲戒解雇者を除く定めから減額の根拠を読み込もうとした主張は、文理に反するとされました。規程の不備を解釈で補うことは、裁判所では認められにくいと考えるべきです。
反対の見方もあります。病院は奨学金を貸し付け、5年間の通学を支え、その職員は卒業から約4年で退職しました。修学期間まで勤続として退職金に反映するのは、支援をした側から見れば釣り合わないという評価です。当法人も、その感覚には理解できる面があると考えます。ただ、裁判所が認定したとおり、通学は病院が業務上必要と認めて行わせたもので、職員は通学中も病院で働いていました。修学支援の費用は奨学金契約で、勤続年数の扱いは退職金規程で、それぞれ定めるべきもので、規程に書かれていない除外を後から求めることはできません。
簡易な確かめ方を1つ挙げます。自社の退職金規程から、�@勤続年数の計算方法を定める条文、�A勤続年数から除く期間を定める条文、�B不支給・減額を定める条文の3つを抜き出し、それぞれ「通常の退職金」「割増・加算」のどちらに適用される条文かを横に書き出してください。�Aや�Bが割増・加算の条文にしかない、又はどこにもない場合は、本件と同じ状態にあると考えられます。
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| まとめ |
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大阪高裁は2026年4月22日、病院の業務上の必要に基づく看護学校の通学期間5年は「自己の事由による欠勤」に当たらず、割増支給の条文のただし書にある修学期間の除外は通常の退職金には及ばないとして、勤続11年1か月で計算した退職金173万8,809円の支払を命じた一審判決を維持しました。育児休業中の無断副業は懲戒解雇事由に当たるとされましたが、規程に不支給・減額の条項がなく、病院も懲戒処分をしていなかったことなどから、退職金の不支給・減額は認められませんでした。判決は確定しています。
当法人は「経営者と共に歩き、最善の解を導き出す」ことを使命としています。退職金は、職員が最後に会社から受け取る評価です。規程の文言で一つに決まるように整えておくことが、会社と職員の双方を無用な争いから守ります。退職金規程や修学支援制度の点検・改定については就業規則作成・改定支援のページもご覧ください。
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【根拠法令】
労働基準法89条3号の2(退職手当に関する就業規則の記載事項)、16条(賠償予定の禁止)/民法1条3項(権利濫用の禁止)
【参考判例】
本件:医療法人以和貴会事件・大阪高等裁判所令和8年4月22日判決(令和7年(ネ)第2209号、労働判例1352号77頁、確定)/原審:大阪地方裁判所令和7年9月26日判決(令和5年(ワ)第10254号、労働判例1352号81頁)/小田急電鉄(退職金請求)事件・東京高等裁判所平成15年12月11日判決
【出典・参考資料】
労働判例1352号(2026年7月1日号)77頁〜84頁
【免責事項】
本記事は2026年10月時点の情報に基づく一般的な解説であり、個別の法的助言を構成するものではありません。本件判決は判例誌に掲載された全文に基づいています。判決にない事実や当事者の心情を補ってはいません。退職金規程の条文の効力は、規程全体の構成や運用によって評価が変わり得ます。具体的な事案については、弁護士・社会保険労務士等の専門家にご相談ください。
なお、紛争性のある事案の交渉代理および訴訟代理は、弁護士法72条により社会保険労務士の業務範囲外です(特定社会保険労務士による個別労働関係紛争のあっせん代理等の法定の例外を除きます)。当法人は、退職金規程・修学支援制度の設計と点検、奨学金契約書の整備の支援を担い、退職金の支払が争われる局面では提携する弁護士と連携して対応いたします。
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| この記事を書いた人 |
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三重 英則(HIDENORI MIE)
社会保険労務士法人T&M Nagoya 社員(特定社会保険労務士)
特定社会保険労務士/経営心理士/経営法曹会議賛助会員(SRP認証番号第160175号)
法律事務所で約7年間、使用者側・労働者側双方の労働紛争を経験。年間350件以上の相談に対応し、20年以上にわたる紛争解決の実績を持つ。IPO労務監査、M&A労務デューデリジェンス、団体交渉対応など高難度案件を専門とし、「経営者と共に歩き続ける」伴走型の支援を提供している。
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